活動実態のない宗教法人が脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)などの違法行為に悪用される事態を防ごうと、文化庁が対策に本腰を入れている。後継者不足で休眠状態の宗教法人などがインターネット上で脱法的に売買が繰り返されており、警察庁や国税庁も含めて対策を議論する初の検討会を4月に開いた。国はこれまで宗教に対する「規制」には過度に及び腰な面があったが、姿勢を改めたことは素直に評価したい。
文化庁によれば、全国に約18万ある宗教法人のうち、同庁で活動実態を把握できないとした「不活動宗教法人」は令和6年末で5019法人。4年末時点では3329法人であり、統計上はこの2年間で一気に1・5倍に増えたことになる。
だが、これは決して不活動法人が国内で急増したことを意味しているのではない。これまで実態把握のための行動をほとんど何もしてこなかった文化庁が、対応を転換させたことが大きい。