立民・古賀氏の発言に、〝ヒゲの隊長〟佐藤正久氏「二重に自衛隊を見下した表現と感じた」

「ありのままの自衛隊を見てほしい」と訴える前参院議員の佐藤正久氏=7月1日、東京都新宿区(沖縄八重山日報提供)

国連平和維持活動やイラク復興支援など陸上自衛隊の国際業務で活躍し、「ヒゲの隊長」として知られる前参院議員の佐藤正久氏(65)は、6月15日の参議院決算委員会で立憲民主党の古賀千景参院議員が「自衛隊には経済的に厳しい子供たちが行くんですよ。豊かな子供たちは自衛隊とかなりませんよ」と発言したのを聞き、怒りに震えた。

「自衛隊、そしてその家族に対する最大の侮辱。上から目線の職業差別以外の何物でもない。『自衛隊とか』っていうのは、『自衛隊なんか』の意味で、二重に自衛隊を見下した表現だと感じた」

佐藤氏が防衛大学校に進学したのは経済的事情からだ。だが、「どんな職業でもバックグラウンドはさまざま。お金持ちの人もいれば、家庭が貧しい人もいる。自衛隊に限らず、職業選択に関して経済的事情を前面に出すなんて、国会議員としても、学校の先生としても、人間としても、これは絶対やっちゃいけない」と語気を強める。

佐藤氏の子息は、東日本大震災のがれきの中で、泥水につかって黙々と捜索、救助活動を続ける自衛隊員の姿を見て、父には黙って大学を中退、一般隊員として入隊している。「私の背中を見ていたのだろう」と目を細める。

「イデオロギーや色眼鏡でなく、ありのままの等身大の自衛隊を見てほしい」。さまざまなバックグラウンド、動機を持つ若者が「危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応えることを誓う」と服務宣誓して入隊する。

そこから集団生活、厳しい訓練を通じて、国防意識や愛国心が育ち、自分より他の人のためにという利他精神が養われていく。「国を守る最後のとりでとして、命をかけているリアルな自衛隊の姿を、学校の先生は教えてほしい」と、口調は熱を帯びる。

自衛隊への偏見をなくすにはどうすべきか。佐藤氏は「政治がリードしないと難しい」と話す。

「国防とか自衛隊というものには、教育現場もあるが政治、国会議員や地方議員、あるいは首長さんがリードしてほしい。米軍批判、自衛隊批判=平和学習という図式はもう通用しない。リアルワールドで、どうやったら平和が守れるかを。特に沖縄という日本の防衛の要であれば、知事のリーダーシップは極めて大事」

沖縄県石垣市議会では6月市議会最終日に自衛官に対する偏見および差別解消と、その憲法明記を含む法的地位の確立を求める意見書が可決された。

佐藤氏は「日本の防衛最前線の石垣の市議からこういう動きが出るのは、非常に評価したい。万が一の有事に備え、政府は先島諸島から九州へ避難する国民保護計画を作っている。石垣ではシェルターの整備など、そういう動きにつながる。やはり危機管理意識が一歩リードしている」と市議会の行動に敬意を示す。(沖縄八重山日報)

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