日本人トラブル多発、欧州「切符買ったのに罰金」の罠とは? 路面電車やバス「ルール知らなかった」は通用しない
【写真を見る】刻印器は国や都市によっていろいろなタイプがある。駅のホームにある場合も 信用乗車は性善説に基づいているが、悪意を持って運賃を支払わずに乗る人もおり、無賃乗車や不正乗車が横行するおそれもある。それを防ぐため、検札係による抜き打ちの検札が行われる。その際、乗車券を持っていなかったり、持っていても刻印がなかったりすれば罰金となる。その額は非常に高額で、普通運賃の30〜50倍、国や都市によっては100倍近い罰金を請求されることもある。
■信用乗車方式はなぜ生まれたか 日本人からすれば、確実に運賃を収受できる日本の方式のほうが優れていると感じる人も多いようで、実際この信用乗車方式で罰金を取られた人たちからは「システムがわかりにくい」「日本と同じにしてほしい」という恨み節も多く見られる。中には「利用者に責任をなすり付け、高額な罰金を科す悪法で、鉄道会社の怠慢」という批判の声も散見される。 だが、信用乗車方式は本当に鉄道会社の怠慢から生まれたものなのだろうか。
日本のような改札機のある方式、信用乗車方式ともに、それぞれメリット・デメリットがある。信用乗車方式も、鉄道会社がきちんと考えたうえで導入したもので、高額罰金を徴収することが目的ではない。 日本式の運賃収受方式は、不正乗車を極力減らし、確実に運賃を徴収することができる。利用者側が意図的に不正を行わない限り、運賃をきちんと徴収できる点がメリットだ。自動改札機を導入すれば、短時間で大量の乗客をチェックすることができるので、利用客数の多い大都市圏では特に効果を発揮する。
デメリットは、バスや路面電車のようなワンマン運転の場合、運賃収受を運転士1人が行うため、どうしても停車時間が延びる。車内が混雑している際、乗務員のいるドアまで人混みをかき分けて移動しなければならないなど、利用客にとっても不便な面がある。 一方、信用乗車方式のメリットはこの不便が解消される点だ。チケットの購入、刻印/入鋏(あるいはタッチ決済などで乗車券を購入した状態)といった、本来は乗務員や駅係員が行うことを乗客が乗車前に自ら行い、乗車・降車時にチェックをする必要がないから、どのドアからでも乗降できる。