日本人トラブル多発、欧州「切符買ったのに罰金」の罠とは? 路面電車やバス「ルール知らなかった」は通用しない
「ヨーロッパを旅していたら、不正乗車で捕まって罰金を支払わされた」「日本円で1万円以上の高額な罰金に驚いた」「ちゃんとチケットを買ったのに罰金は納得いかない」――。最近、SNS上でこんな投稿を頻繁に目にするようになった。 【写真を見る】▶「ルール知らなかった」は通用しない▶自動改札もなければ、運転士や車掌も切符を確認しない「信用乗車方式」の地下鉄や路面電車▶日本人トラブル多発、欧州「切符買ったのに罰金」の罠とは? こういった、ヨーロッパの公共交通機関におけるトラブルを一つ一つ見ていくと、ほぼ必ず共通の失敗で罰金を支払わされていることに気づく。ヨーロッパで広く普及している「信用乗車方式」だ。
これらの人々は間違いなくチケットを買ったはずで、不正乗車をするつもりもなかったはずだ。どうして罰金を支払わされることになってしまったのか。そして、なぜ、最近になってこのような問題が多発するようになったのだろうか。 ■係員が切符を確認しない「信用乗車」 日本では、一般的な鉄道や地下鉄のほとんどは、自動改札機を通過するか、有人の改札口で駅員に入鋏印などの印を押してもらって駅構内へ入り、列車に乗車する。ローカル線のワンマン運転の列車でも、運転士が乗車券の確認や運賃を受け取る業務を兼務している。バスや路面電車なども、基本的には乗車時、または降車時に運転士が運賃収受を担う。
【写真を見る】自動改札もなければ、運転士や車掌も切符を確認しない「信用乗車方式」の地下鉄や路面電車。正しい切符を買っているのに「罰金」を取られないためにはどうする? 乗る前に切符を通す「刻印器」や改札のない地下鉄駅、そしてヨーロッパ各地を走る路面電車の姿も 対してヨーロッパで広く普及しているのが「信用乗車方式」と呼ばれるものだ。これは簡単に言えば運賃の支払い、あるいは改札(入鋏/ヴァリデートという)という一連の作業をすべて乗客に一任し、運転士や車掌がいちいち乗車券を確認しない。性善説に基づいたシステムで、「乗客の皆様を信用するので、どうぞご自由にご乗車ください」というものだ。
ではどのように乗車するのか。 乗客は、乗車前に有効な乗車券を購入して、駅や車内にある刻印器(乗車日時を乗車券に印字する機械)で刻印をしてから乗車する。この「刻印をする」ところがポイントで、これによって同じ乗車券を何度も使いまわすことはできなくなる。また、一般的に欧州各都市の乗車券は有効期限が時間制(都市の規模や利用区間によって刻印後30〜120分など)になっているため、利用開始時刻が重要となってくる。つまり刻印しなければ、乗車券を持っていても有効とはみなされない。「ちゃんとチケットを買ったのに罰金を取られる」のは、刻印をしていないためだ。