「あなたの見間違い」施設長は訴えを長期間放置…学童クラブの20代支援員が女児15人超に性加害、『カンブリア宮殿』出演の法人トップは「すべてが遅かった」と認識不足を強調
Aによる児童への性加害は、彼が退職するまで続いた。当然、複数の保護者からクラブ側に対して同様の被害申告がたびたびなされており、Aに対する対応が求められていたものの、具体的な対策は取られなかったという。なぜ訴えは聞き入れられなかったのか。 実際、運営幹部が被害の深刻さを認識せず、加害者のわいせつ行為を軽視していたふしがあることもわかってきた。かつて同クラブにパート勤務し、Aの行為を見聞きしていた元支援員の女性が語る。 「あの学童は、学年ごとにフロアが用意されていて、誰が何をしているのか一目瞭然で見渡せるんです。Aさんには特定のお気に入りの女の子が何人かいて、その子たちの腰に手を回して笑ってしゃべっているのが常でした。おてんばではない、大人しそうな子が多かったですね。とにかく毎日女の子にベタベタ触っていました。ただでさえ異性との身体的接触はよくないことなのに、堂々と体を撫でまわしたり、下腹部まで触ったり……。気持ち悪くて見ていられませんでした。 一度、Aさんが2年生の女の子と遊んでいる際、その子が無防備なのをいいことに、パッとスマホを出してスカートの中の下着を盗撮しているのを目撃して。これはもう見過ごせないなと、施設長に訴えたんです。Aさんは身長180センチくらいあってガタイがよく、直接注意すると逆恨みされるのが怖かったので……」 ところが、運営側はまともに取り合わなかったという。 「施設長からこう言われました。『あなたの見間違いです』と。いやいや、そんなはずない。私だけじゃなく、ほかのパートや職員もみんな目撃して知っていますよと説明しましたが、まったく聞く耳を持ちませんでした。『ほかの人は誰もそんなこと言っていない』の一点張り。パートの人たちは年齢層が高いので、自分は解雇されるんじゃないかという恐怖があったらしくて、誰も本当のことを話してくれない。 それでも私が食い下がって訴えると、『ああ、たしかにAさんと子供は(距離が)近いですよね』なんて言うから心底呆れました。しまいには『そんな根も葉もないことを吹聴していると、Aさんから訴えられますよ』『男の支援員さんが遊んでくれるんだから、女の子たちは喜んで寄っていきますよ』とまで。 事なかれ主義にほとほと嫌気がさし、契約期間が切れたことを理由に退職しました」(同前) それでも一部の保護者たちの粘り強い行動により事態は動いた。 「被害児童の保護者たちが、石川県の性暴力被害者支援センターや白山市役所に相談し、事件が明るみに出ました。最初は動きが鈍かった白山市役所でしたが、2025年10月、クラブの運営法人事務所に立ち入り監査を実施。さらに保護者、スタッフ全員に、性被害の有無を問うアンケート調査をおこないました。その結果、性的虐待を含む5件の虐待行為を認定。運営法人に改善するよう勧告しました。 また、保護者たちは警察にも相談し、捜査が進められています。被害児童の心の傷を考慮し、被害届はまだ出されていませんが、今後刑事事件に発展する可能性は十分あります」(地方紙記者) 行政の介入により、ようやく運営側も事態の収拾に動き始めた。そこで保護者たちへの謝罪の場として3月下旬に開かれたのが、冒頭でふれた保護者会だ。ところが、そこでの説明は、保護者たちにとって到底納得のいく内容ではなかったという。前出の被害児童の父親が、当日の模様を語る。