猟銃許可の「身辺調査」見直し、聞き取り調査先を7人から4人に削減…ハンターの負担考慮
猟銃の所持許可を巡り、警察が申請者の人となりなどを知人らから聞き取って適格性を調べる「身辺調査」について、警察庁が実施要領の見直しを決め、全国の警察に通達を出したことがわかった。調査先として申請者が氏名や連絡先などを記入する申告書の欄を7人分から4人分に減らす。クマなど有害鳥獣駆除の需要が増える中、ハンターの負担に配慮した。 【図解】一目でわかる…猟銃所持の適格性を判断する「身辺調査」
通達は6月22日付。同庁は近く、通達の概要や新たな申告書の様式をホームページで公開する方針だ。
猟銃の所持には都道府県の公安委員会による許可が必要になる。座学講習や射撃の実技教習に加え、警察が申請者の適格性を見極めるため、申請者をよく知る猟友会や射撃協会の役員、知人、近隣住民などから聞き取りをしている。身辺調査は初めて猟銃を所持する時のほか、3年ごとの更新申請の際にも実施される。
警察庁は2023年5月、長野県中野市で警察官2人が猟銃で撃たれ、死亡した事件を受けて、24年6月に身辺調査をより的確に行うように都道府県警に通達。身辺調査の対象者を記入する欄を7人分に増やした申告書も示していた。
読売新聞の取材に同庁は、必ずしも7人分の氏名を記入させる意図はなかったと説明したが、猟友会などには「調査に協力してくれる人を探し、記入欄を埋める負担が増えた」といった声が届いていたという。
同庁は各地で相次ぐクマによる人身被害を受け、有害鳥獣駆除にあたるハンターの需要の高まりを考慮。知り合った経緯や付き合いの程度など、申請者との関係性を記す項目を追加した上で、調査先の数は減らすことにした。聞き取りの内容で調査の厳格さは担保されるとしている。このほか、従来は申請時に警察官が対面で聞き取っていた、所持を希望する銃の種類や用途などの質問項目も、事前に回答を申告書に記入して持参してもらい、手続き時間短縮につなげたい考えだ。
同庁の担当者は「猟銃の所持を許可する厳格性は維持した上で、今回の見直しによって効率的な調査が行われるよう全国警察を指導する」としている。