今回の国旗損壊罪新設は、分断を煽る政府言論の最たるものであると考えています。
これはかつて社会学者ハンターがアメリカ政治過程について分析した「文化戦争」の日本版と言えるでしょう。
この法律が、憲法条文のどれに違反するのか、どの人権を侵害するのか、という説明の仕方をしないと、世の中の人々に伝わらないので、私もそうしていますが、
研究者としての関心は、これによって生じる分断と、本来の重要論点が議論されにくくなっていく政治プロセスの歪み現象を、法の問題としてどこまで扱えるか、というところにあります。
国旗損壊罪が、現在の日本にとって重要論点だからこれを注視しているのではなく、本来の重要政策論議とは異なる無限の価値観論争に、社会の政治エネルギーを散逸・空費させてしまうタイプの立法行為であるため、そのことに危機感を感じています。
この問題については、『文化戦争と憲法理論』を突き詰めて考察した研究者だから、見えること、言えることがあるだろう、と考えております。
私が招致を受けたことについて、多数の方々から、ご疑問を頂戴しておりますが、今回私が招致を受けましたのは、所属大学の権威ではなく、学位業績の権威によってである、と述べることを、ご海容いただきたく存じます。
なぜこの人が、というご疑問を受けたときに、この投稿への参照をお願いすれば、私の側の作業を単純化できますので、こちらにこの件を明示する投稿をすることを、お許しください。
法学博士(論文博士)という学位と、その学位をとった論文のテーマ『文化戦争と憲法理論』に照らして、私を研究者として信頼してくださっている方々が少なからずいらっしゃいまして、
「この件ではこの人物に発言させよう」、と推薦してくださった、誰もが「学者」と認めるに違いない「学者」の方々がいらっしゃいました。
「なぜ、この人なのか? 政治家との個人的な人脈によるものだろう」という推測を述べることで当方の学者としての発言価値を低下させる無数の冷笑に対しましては、
「これまでの論文業績と近年の論説から、このテーマに適合する研究者と見てくださる方々がいたので、そのご推薦をお受けしました。そして憲法研究者として憲法理論と判例に照らして見解を述べました。」
とお答えさせてください。
以上です。