ロシア人スパイは「警視庁の目と鼻の先」で活動か 米有力紙が暴いた、日本政府にとって“赤っ恥”の実態 #エキスパートトピ
ニューヨーク・タイムズ紙が、日本が、ロシアのスパイ活動の温床になっている問題について報じている。背景には、2022年2月、ロシア軍がウクライナに侵攻した際、西側諸国が数百人のロシアのスパイを国外追放したことがあるという。国外追放されたスパイの多くが、高度な技術があるにもかかわらず、スパイ対策が緩い日本に向かったというのだ。
ウクライナ政府の推計では、ロシアのミサイルやドローンの約90%から日本製部品が確認されている。ロシアの軍事的ニーズを満たす供給源になっている日本のスパイ対策の甘さに警鐘が慣らされている。
ココがポイント
(前略)東京で第20局の工作を統括する人物は、ロシア国営航空会社アエロフロートの社員という身分を隠れ蓑にしている。
出典:クーリエ・ジャポン 2026/7/14(火)
(前略)GRUの将校とされる人物は警察の目と鼻の先で、航空会社社員の日常を演じながら、日本企業や物流業者との関係(後略)
出典:集英社オンライン 2026/7/14(火)
2025年4月からの1年間に少なくとも16通の外交書簡を外務省に送り、日本製部品のロシア流入に強い懸念を示していた。
出典:日本経済新聞 2026/7/13(月)
エキスパートの補足・見解
同紙によると、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の第20局のスパイが、外交官やビジネスマンを装って技術の入手や窃盗を行い、それをロシアへ密輸している。東京では、GRUのベテラン将校が、ロシア国営航空会社アエロフロートの社員を装って、作戦を指揮しているという。しかも、アエロフロート航空の東京オフィスは、スパイ活動を捜査する警視庁本部から徒歩10分のところにあり、同紙は「ロシアのスパイは、当局(警視庁)の目と鼻の先で活動している」と述べている。これは、警視庁にとって、極めて“赤っ恥”といえる状況と言わざるを得ない。
外務省の対応にも疑問符が付く。同紙は、ウクライナは、2025年4月だけでも、民間人が攻撃を受けたロシア製兵器に日本の部品が含まれている問題について、その証拠を詳述した外交文書を外務省に少なくとも8通送付し、その後1年間でさらに約8通の文書を送付して警告したものの、「日本政府の対応は遅々として進んでいない。アエロフロートのパートナー企業は現在も活動を続けている」と日本政府の対応の遅れを問題視している。
日本にはスパイ行為を直接取り締まる法律がない以上、輸出管理や防諜体制の強化が求められるところだ。