国交省の「水害統計」をもとに2014~23年の被災世帯数を集計し、多い自治体をまとめた。被災年数はこの10年間で被災した年数
国交省の「水害統計」をもとに2014~23年の被災世帯数を集計し、多い自治体をまとめた。被災年数はこの10年間で被災した年数

何から避難するのか

 表は、国交省の「水害統計」をもとに14~23年の被災世帯数を集計し、多い自治体をまとめたものだ。被災年数はこの10年間で被災した年数。水害が起きやすい地域として参考にしてほしい。

 備えとして、ハザードマップによる確認が肝要だ。自宅周辺は水害のリスクがあるか。浸水した場合の深さはどうか。

地震が起きて小学校に避難すればいいと思ってたら、そこは浸水3メートルの恐れがある場所だったというケースはよくあります。水害の避難場所としては適しておらず、地震と水害とで共有されていないことがある。すべての災害に対応する避難場所は多くないので、思い込みは禁物。何から避難するのか、この災害の時はどこが危険になるのかを意識してほしい」(同)

 東日本大震災を経て、命を守るための「指定緊急避難場所」と、避難者が一時的に生活するための「指定避難所」が区別された。重なっているケースも多いが、まだまだ広く周知されているとは言い難い。大きな河川の近くの自治体では、低地が広がっていて、浸水しない場所がないような地域もある。そうした場合には「2階へ」「3階へ」などと、その階より高いところへ避難するよう具体的に明示されている。来たる災害に備えて確認しておきたい。

 秦さんはこう話す。

「全国的に人口が減少していくなか、水に浸かりやすい場所を開発し、そちらのほうが人口密度が高くなっている。国交省はコンパクトシティー、立地適正化計画をうたいつつ、まったく進んでいないのが実情です。危ないから住むなというのは乱暴かもしれませんが、災害リスクの低い区域への居住誘導は喫緊の課題だと思います」

(AERA編集部・秦 正理)

※AERA 2025年9月8日号

こちらの記事もおすすめ 【徹底調査】地震が多い都道府県はどこ? 過去10年のデータから読み解く「地震のリスク」
[AERA最新号はこちら]