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【高校野球】意識共有、初球スクイズ/市川越


埼玉栄―市川越 8回表市川越1死一、三塁、植村がセーフティースクイズを決め、勝ち越し。捕手長島=県営大宮
▽3回戦
市川越 6―3 埼玉栄

 しぶとく、したたかに。市川越がDシード埼玉栄を終盤の逆転劇で撃破した。

 最大の見せ場は、2―3の八回だ。同点とした直後、9番植村がセーフティースクイズ。「一塁側に転がす意識だった」。言葉通り、ボール気味の球に対応し一塁側に転がした。三塁走者板倉は「(スクイズの)サインが出た瞬間に頭から突っ込むと決めていた」と生還し、勝ち越し。三塁側スタンドは一番の盛り上がりを見せた。

 この勝ち越した場面、8番日向の打席で相手の悪送球で追い付き、一、三塁になった直後の初球だった。「この局面なら全員がセーフティースクイズだろうと共通理解している。迷いはなかった」と室井監督が自信を見せれば、普段はつなぐ役割に徹する植村も「スクイズ(のサイン)来い」と心の準備も万全だった。

 公立校は全国レベルの強豪私学のように豪快な当たりを連ねるのは難しい。勝ち進めばなおさらだ。だからこそ、「ぎりぎりの場面で決め切るためにやってきた」。日々の練習から自主的にバントを積み重ねる植村を筆頭に、チーム全体でも犠打やエンドランなど少ない好機を生かすための練習への意識は高い。「この勢いのまま、一戦ずつ、地に足をつけて戦いたい」。勝っておごらず、殊勲の9番打者は全員の思いを代弁した。
2026/07/16 11:00:00
記事提供:埼玉新聞

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