「血管力を高めるには、肉よりも魚?」「血管に負担のかからない運動の始め方は?」血管の専門医が教える新常識
脳出血や心筋梗塞になって突然倒れたりしたくない。そんな思いで血管の健康について、日頃から情報収集をしている方も多いのではないでしょうか。でも、その知識には、思い込みや勘違いも含まれているかも?血管のエキスパートに、基礎から最新情報までを教わります。(構成:野本由起 撮影:藤澤靖子) 【図】血流の悪さが引き起こす全身の疾患や症状は… * * * * * * * ◆Q. 血管力アップのためには肉を減らして魚を食べるべき? A. 脂肪酸のバランスで考えて 血管力を高めるために、魚を食べることはとても大切です。イワシ、サバ、アジなどの青魚に含まれる「EPA(エイコサペンタエン酸)」には、血管内皮細胞の働きを助ける作用が。 効率よく摂取するには、鮮度のいいお刺身、魚油を逃さず食べられるホイル焼き、油の入っていない水煮缶がおすすめです。 ご長寿のシニアには、ステーキを好む方が多いですね。けれど肉自体が長寿の秘密というわけではなく、年齢を重ねてもステーキを食べられるほど胃腸も元気な状態、というだけかもしれません。無理に真似をするのはやめましょう。 もちろん、食べてはいけないわけではなく、丈夫な血管を維持するためにはたんぱく質も必要。動物性脂肪には肥満やコレステロールのリスクもあり、胃腸に負担となる可能性もあるので、脂部分を少なめに食すといいでしょう。
結局のところ、大事なのは肉か魚かというより、脂肪酸のバランスと考えています。肉の脂の多くに含まれる飽和脂肪酸は動脈硬化を促進する一方、青魚に多く含まれるオメガ3系脂肪酸は動脈硬化を抑制します。 また、サラダ油やコーン油に含まれるオメガ6系脂肪酸は動脈硬化のリスクを高めます。現代の食生活ではオメガ6系を摂りすぎる傾向があるので、料理をする時はオリーブ油を使ってオメガ6系の摂取を減らしたり、積極的に青魚を食べてオメガ3系の比率を高めたりするよう心がけましょう。 ちなみに「和食中心の生活がいいのか」という質問をされることもありますが、そうとも限りません。血管の観点から言うと、和食には糖質と塩分が多く含まれるメニューが多いと感じます。 魚だからOK、和食だからOKとおおざっぱに考えるのではなく、自分が食べるものの糖質量と脂肪の種類をチェックする心構えが大事なのです。