現代詩『酷』 #浸透圧
なんか
巷に溢れる
共感だけをかき集めた
薄い、薄い、薄い
海水から真水を取り出す
逆浸透膜の活性層
あの薄さより
更に
薄い、薄い、薄い
薄い詩に
腹が立つ
こちらは
浸透して、浸潤して、推敲して
誰にも気づかれることもない
呆れた仕掛けを
隙間なく組み込んで
これみよがし
あぶくのような
言葉を
呻き出しているからだろうか
こんなんじゃ
詩人になんてなれやしない
泰然自若じゃいられない
ー なんて、
塞ぎ込んでいたのは、昨日のこと
本日、
食べに出かけた
薄皮の
小籠包が異様に
美味しくて
全て
忘れてしまいました
やはり
詩人にはなれないようです
聖人君子も諦めます
ー なんて、
薄い詩の
浸透圧に抗うように
なんとか
肉汁
閉じ込めていたのにや
熱傷
口の中
水を呑む
あぶくが
水を呑んでるような
膜は比喩でも
比喩ではない
海水のままですよ、
… やめるか。



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