皇室典範改正案が15日、参院で審議入りした。与野党は、16日の特別委員会採決で合意した。国の根幹にかかわる大切な典範改正案を今国会で成立させてもらいたい。
国会では参院特別委員会と衆参合同の党首討論で典範改正案が議論された。一部の党派が説得力に欠ける議論で典範改正案を難じたのは残念だった。
立憲民主党の長浜博行氏は特別委で、養子縁組で旧宮家の男系男子が皇籍に復帰する制度に反対した。長浜氏は「よほど時代遅れで民意からかけ離れている」と述べた。
天皇、皇族の継承の最重要原則は男系(父系)継承だ。そこには一度の例外もない。君主とは歴史的存在で伝統を毀損(きそん)すれば正統性を失ってしまう。
皇室と国民が長く紡いできた皇統、皇族の在り方は全ての時代を貫いていなければならない。「時代遅れ」という安易な発想で断絶させてはならない。皇統を壊すのが時代の流れではないはずだ。
立民の水岡俊一代表は党首討論で、養子となった男性皇族の子息から皇位継承資格を有する点について「立法府の総意」に基づいていないとし、「(政府による)だまし討ちと言っている理由の一つだ」と語った。
だが典範改正案は、国会の全体会議がまとめた「立法府の総意」に忠実に沿って政府が策定した。全体会議の許しを得て国会提出された。
政府報告書や全体会議での政府の説明からも養子の子息が継承資格を持つのは容易に分かっていた話だ。突然出てきたようにみなすのは、不勉強か不誠実かのいずれかだ。
「立法府の総意」に賛成しなかった立民が、それを踏まえていないとして典範改正案を攻撃する姿は異様だ。立民は「立法府の総意」になっていない「女性皇族の男系男子以外の夫とその子」への皇族身分付与を求めている。ご都合主義だろう。
国会には13会派あるが、水岡氏は「立法府の総意」に反対した会派は立民のほか5つあったとして「なぜ『立法府の総意』と呼ぶのか」と唱えた。自民党のような多数の議席を擁する党と、1桁前後のような小規模会派の混在を無視した「印象操作」のように思われる。
おかしな非難はもう止(や)めたらどうか。