AIを駆使しても解消されぬDeNA・藤浪晋太郎の制球難 ついに選手生命の危機に直面か 鬼筆のスポ魂
DeNAの藤浪晋太郎投手(32)が野球人生の崖っぷちに立たされている。長年の課題である制球難は球団が誇るAIデータ班の力をもってしても解消されず、今後の投球次第では今オフにも現役続行への危機が訪れそうだ。 【写真】プロ2年目のヤクルト戦でシーズン2勝目を挙げ、新井貴浩とともにお立ち台に上がる阪神・藤浪晋太郎=2013年 ■3回6四球の乱調 藤浪の今季初登板は、チーム80試合目となる11日の巨人戦(横浜)だった。開幕1軍を逃した今季、ファームでは10試合に登板し3勝2敗、防御率2.25。1日のファームリーグ中日戦に先発して6回3安打無失点と好投し、そこから中9日でのマウンドは立ち上がりから大乱調だった。 いきなり3者連続四球を与えると、ダルベックに左犠飛、大城には左翼線適時二塁打を浴びて2失点。打線が直後の攻撃で逆転したが、三回に2死一、三塁から笹原に同点適時打を浴び、この回限りで降板した。 3回を投げ、3安打6四球で3失点。94球の球数が示す通り、相変わらずの制球難を露呈した藤浪は「初回に野手がすぐに逆転してくれたにもかかわらず、ふがいない投球をしてしまい申し訳なく思います」とうなだれた。相川亮二監督(50)は「ストライクを取るということに苦労した。ピッチングの前の問題かなと思います」と辛辣(しんらつ)なコメントを残し、即1軍登録を抹消した。 ■3年連続で2桁勝利 DeNAは2017年にR&D(リサーチ&ディベロップメント)グループを発足。選手の動作を人工知能(AI)で解析し、投球フォームの修正などに活用している。藤浪の課題である制球難の解消へ、科学的な取り組みによる後押しが期待されていただけに、チーム全体の歯がゆさが手に取るように分かった。 歯がゆい気持ち-。それは藤浪が躍動していた日々を知る関西の野球ファンに共通した思いだ。12年、大阪桐蔭高のエースとして甲子園で春夏連覇。同年秋のドラフト会議では4球団から1位指名を受け、当時の和田豊監督が交渉権獲得のクジを引き当てて阪神に入団した。ルーキーイヤーの13年から10勝6敗、11勝8敗、14勝7敗と順調に勝ち星を積み重ね、誰もがエースへの階段を駆け上がっていくと想像していた。 ところが、4年目の16年に7勝(11敗)と精彩を欠くと、以降はかつての輝きを取り戻せていない。22年オフにポスティングシステムを利用して米大リーグ・アスレチックスに移籍。その後はオリオールズ→メッツ→マリナーズ傘下と移るも、長年の課題である制球難が付きまとった。