ノーベル生理学・医学賞の利根川進さん死去、86歳…生物学の常識覆す発見で日本人初の受賞
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免疫で重要となる「抗体」が作られる仕組みを解明し、1987年に日本人として初めてノーベル生理学・医学賞を受賞した米マサチューセッツ工科大(MIT)教授の利根川進(とねがわ・すすむ)氏が米東部時間11日、死去した。MITが同15日に発表した。86歳だった。
名古屋市生まれ。京都大理学部を卒業後、渡米して分子生物学などを学んだ。71年にスイスのバーゼル免疫学研究所に移籍し、免疫の研究に打ち込んだ。
人間やマウスといった動物は、体に侵入した病原体などの異物に対し、免疫細胞が抗体というたんぱく質を作り、体から排除する。免疫システムはほぼ無限の種類の抗体を作ることができるが、約2万個しかない遺伝子で抗体がどう作られるのかは大きな謎だった。
利根川氏は、マウスの免疫細胞が成熟する過程で、遺伝子の断片が再編成されて多種多様な抗体が作られる仕組みを発見し、76年に発表した。遺伝子がダイナミックに組み換わるという発見は生物学の常識を覆した。
その後、脳科学に転じ、意識や記憶のメカニズム解明に取り組んだ。81年からMIT教授。2009~17年に理化学研究所脳科学総合研究センター長を務めた。1984年文化勲章。