断絶したはずの「旧宮家」当主を名乗り、「衣冠束帯」姿で登場し…「ニセ有栖川宮事件」 1200万円を詐取したカネまみれ「結婚パーティー」の一部始終 【皇室典範改正案が衆院可決】
案内状を見て仰天
桜満開の4月6日、日曜日。都内赤坂のカナダ大使館地下にあるシティクラブ・オブ・東京は、およそ400人の人たちでごった返していた。有栖川識仁(さとひと)さん(41)と、山本明美さん(仮名=44)の結婚式である。識仁さんは、有栖川宮家の正統な継承者であることを主張なさっており、事実ならば宮内庁とて無視できない重要イベントなのだが……。 〈有栖川宮記念奉祝晩餐会〉 この3月末、送られてきた案内状を見て、仰天した人は少なくない。 つい1ヵ月前に届いた案内状には、恵比寿の高級ホテル「ウェスティンホテル東京」が会場となっていた。それが、僅か1週間前になって突然の変更である。しかも、この変更通知を受け取っていない者も続出した。 「キャンセルの事情については、はっきりとは分かりません。間際になって、お客様の方から“事情で取り消す”という連絡が来ました」 というのは、ウェスティンホテル東京だ。 「キャンセル料が発生したかどうか等については答えられません。場所が変わった通知をもらっていない人がいて、当方に問い合わせが来ていたのは事実です」
フリーターの青年も
“宮様”の披露宴にしては、なんだかヘン。有栖川宮家といえば、第9代の熾仁(たるひと)親王が、公武合体の犠牲となった皇女和宮の許嫁だったことでも知られる名家だ。宮内庁に聞いてみると、 「有栖川宮家は、すでに断絶しております。その有栖川宮識仁とおっしゃる方については、こちらでは全然分かりません。有栖川宮家祭祀(注・先祖を祀ること)については、高松宮家が継いでおり、その祭祀をほかに継いでいる方がいらっしゃるということもございません」(総務課報道室) とのことで、まことに奇妙な話なのである。 招待状を受け取った人物もこう首を傾げる。 「明美さんとは、あるパーティーで一度名刺を交換しただけですが、招待状が来ました。パーティーで彼女と名刺交換していた僕の友人にも軒並み招待状が届いているんです。ただのフリーターの青年にも来てますよ。一度しか会ってないのにどういうことなんでしょうか」