西武4000系「秩父の主」2ドアクロスシート車で“ほかの車両にはない”特別感 ライオンズカラーが異彩放つ「山のレジェンド」
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■「セミクロスシート」の4000系 4000系が登場したのは、それから約20年後の1988年。西武秩父線での運用とともに、翌年4月に控えた秩父鉄道との乗り入れ、池袋から秩父方面に直通する休日の行楽列車としての運用も考慮した車両としてデビューした。それまでの西武の車両とは外観も内装も大きく異なる車両として、鉄道ファンや沿線利用者の注目を集めた。 完成時のパンフレットは「今般、西武秩父線の開業20周年を迎え新たにセミクロスシートの4000系電車を製作致しました」と、同線の20周年という節目に登場した車両であることをアピールする。セミクロスシートとは、進行方向に直角に向いたクロスシート(ボックスシート)と、窓を背にして座るロングシートの双方を備えた座席配置のこと。西武には同種の車両はなく、それまでの西武車両のイメージを大きく塗り替える存在だった。
【写真を見る】ゆったりした配置のボックスシート。窓際にはテーブルもある 先頭部は曲面ガラスを使った丸みの強いデザインで、当時の資料によれば「全体にストリーム(流線)を持たせたスピード感あふれる形」。ドアは車体の片側に2カ所だ。 車内はドア間に5つのボックスシートが並び、ドア付近がロングシート。「秩父の山並みを楽しんでいただくため、窓を大きく取り、クロスシートとすることで観光ニーズにも応えられる設え」(広報担当者)だ。展望のよさと車内の明るさは重要なコンセプトだったようで、当時の業界誌には「(窓の)最大高さは床面上1750mmとし、展望をよくするため極力高くしている」(『車両技術』1989年2月)とある。
ボックスシートは、当時まだ数多く走っていた国鉄時代生まれの近郊型車両では標準的な座席だったが、国鉄の近郊型はシートピッチ(座席間隔)が1400mm台だったのに対して1640mmとゆったりした配置だ。窓はボックス1つにつき1つ、2枚の窓を並べた「2連」の窓が並ぶ。 飯能寄りの先頭車にトイレを設けているのも、長距離の行楽列車を考慮した車両らしいところだ。かつては清涼飲料水の自動販売機も設置していた。細かい部分では、天井にある照明の蛍光灯は一般の通勤車両では露出していたのに対し、4000系はカバー付きだ。
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