イスラエル医療団使用のプレハブ賃借料計上 宮城県南三陸町
東日本大震災で壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町が、イスラエルの医療団が診療所として使ったプレハブの賃借料として建設会社に支払う約2100万円を補正予算に計上していたことが21日、同町への取材で分かった。大部分が国庫負担となる災害救助法の適用を国に要請しているが、町側は「まさか請求があるとは思っていなかった」と困惑している。
イスラエル側は医師や看護師ら約50人を派遣。3月29日から4月10日まで、避難所が置かれた同町の「ベイサイドアリーナ」横にプレハブ6棟を建て、活動した。
プレハブは現在、イスラエル医療団が残したエックス線などの医療機器などを使い、公立志津川病院のスタッフらが運営する仮設診療所として利用している。
町によると、イスラエルと親交のある宮城県栗原市の佐藤勇市長が医療団との調整を担当。プレハブは栗原市側が建設会社に発注した。4月上旬、駐日イスラエル大使、栗原市長と南三陸町の佐藤仁町長らが会談し、プレハブはそのまま南三陸町が使用することで合意した。
しかし、医療団の撤収後、町はプレハブのリース期間が3年程度で、賃借料が約2100万円と知ったという。
イスラエル大使館は「持ち込んだ医療機器は無償で提供した。プレハブは栗原市側が用意することになっていたので、賃借料をめぐる経緯は把握していない」と説明。
栗原市の佐藤市長は「各地で仮設住宅建設の需要が高まり、プレハブの資材集めが困難な中、迅速に建設でき、お役に立てたと考えている。南三陸町には当初から、最終的には災害救助法適用が見込めると伝えていた」とする。
これに対し、南三陸町の佐藤町長は「費用面の話は栗原市から一切説明がなかった。見積書が届き、あぜんとした」と話している。〔共同〕