“データ復旧率95.2%”信じ、業者と「費用10万円超+月5万円」プラン契約も守られず…提訴した原告が業界“初”の勝訴的和解を勝ち取る
「われわれが国内で一番良い」「世界に4社しかない」
原告側は、デジタル・データ・リカバリーの広告表示が消費者契約法上の「不実告知」(重要事項について事実と異なることを告げる行為)にあたると主張した。デジタル・データ・リカバリーのウェブサイトやスマートフォン広告には「データ復旧率95.2%」と大きく掲げられ、原告らは高い確率で復旧できると誤認したとしている。 録音記録によれば、デジタル・データ・リカバリーの担当者は電話で「復旧率に関してはわれわれが国内で一番良い会社」と述べていた。 Aさんが「データを取れる可能性が高いということで間違いないか」と念を押すと、担当者は「はい」と肯定しつつ「リスクがないわけではない」とも付け加えたといい、原告側は「『可能性』という言葉の多義性を利用した説明だ」と批判。 加えて、Aさん以外の原告のなかには、「世界に4社しかない技術を持っている」との説明を受けたケースもあるという。 一方、被告側は訴訟の中で、初期診断の手順は「重要な技術やノウハウに関する情報にあたる」として詳細説明を控えたとされる。
「これ以上、泣き寝入りする人が減ってほしい」
提訴当時、デジタル・データ・リカバリーのHP上には「復旧率95.2%」とだけ表示されていた。 しかし、6月3日時点では「復旧件数割合」に改められ、「完全復旧割合」と「一部復旧割合」に分けて掲載されている。同年5月の数値は、復旧件数割合91.2%、完全復旧割合58.5%、一部復旧割合32.7%。山中弁護士は「少なくとも完全復旧と一部復旧を分けて表示するようになっただけでも、提訴した甲斐はあった」と語った。 会見でAさんは「大切なデータを失い、藁にもすがる思いで契約した。お金のためにやりたかったわけではない。これ以上、泣き寝入りする人が減ってほしい」と述べた。 デジタルデータソリューション株式会社の広報担当者は弁護士JPニュース編集部の取材に対し「和解にあたっては原告の主張を認めたものではございません」と回答。 「詳細につきましては、本件には守秘義務に関わる事項が含まれるため、ご説明申し上げたい点もございますが、コメントを差し控えさせていただきます。弊社といたしましては、今後もお客様一人ひとりに対して誠実な対応を心がけてまいります。ご理解のほどよろしくお願いいたします」としている。
弁護士JPニュース編集部