令和8年5月21日。大分地裁で住居侵入、性的姿態等撮影罪の第2回公判が開かれた。
「死にたくなることもあります。事件のことがフラッシュバックするんです。自分を消してしまいたい」
これは被害者の供述ではない。この裁判の被告人質問での被告人(54歳)の発言である。
「二人が付き合っているのを暴いてやろうと思った」
男は大学を卒業し、コンクリート製造販売に従事しその後、不動産業に転じた。時が経ち令和7年2月、男は同僚からうわさ話を聞く。
「同僚のA(被害男性20代)とB(被害女性20代)が付き合っているらしい」
男は気になり、そのことをAとBに問いただすも二人から否定される。否定され、男はAとBの関係を突き止めようと思ったという。数年前にAが雑談の場で「僕、家に鍵かけないんですよ」と言っていたのを思いだした。
「部屋にカメラを仕掛けて二人が付き合っているのを暴いてやろうと思った」
令和7年3月4日18時頃、男は無施錠のA方に侵入し隠しカメラを設置した。そして、同月10日に再度A方に侵入し、カメラを確認した。そこにはA方で過ごす、AとBの姿が映り込んでいた。
「ほらぁ、やっぱ付き合ってるんじゃん」
男はそれを突き止めたことに達成感を覚え、更なる欲求をかき立てる。
「二人のセックスを見たい」
同月12日に再び侵入し、A方の寝室エアコン内にカメラを設置、13日に画角調整のため再び侵入。計6回侵入し、3台のカメラをA方に設置し、二人の性行為を撮影することに成功した。
男は本来、同僚が安心して過ごすはずの自宅で私生活をのぞき見し、あろうことか性行為という最もプライベートな性的姿態を盗み見するという卑劣な行為をしながらも、職場では何食わぬ顔で毎日二人に接していた。