タップ交換/Joss1989年オリジナルシャフト&ル・プロフェッショナル
テーマ:ビリヤード

先週着け替えたチャンピオンの
タップがJoss1989年オリジナル
ソリッドレギュラーシャフトで
は撞球感がしっくりとこないの
で、帰宅後切り落とした。
タッチが合わなければ即切り落
とす。即だ。
もう一つの現行レギュラーJoss
シャフトに着けたチャンピオン
の個体は最高にマッチしている。
水牛一枚革の唯一のネックは個
体差がかなりある事だ。
感触が悪かったら即交換する。
タップ交換のキモは一にも二に
も先角とタップ底面の平面出し
だ。

カッターの刃で平面を出して
行く。
カッターの背をあてて光に透
かして、全く光が漏れなけれ
ばOK。背を使う。ブレードの
面でやるのではない。

接着剤はみ出しの際の先角付着
防止の為にテープを巻く。
象牙の先角。1980年代のJossの
オリジナル。

芯持ち部分である事が判る。
真ん中の穴は製作時の接着剤
抜きのための空気穴。

タップの底面も水平を出す。

ル・プロフェッショナルタップ
の14ミリ径の手持ち在庫はあと
新品で160個ほど保有している。
数年前に200個分箱買いしたが、
40個程を消費したという事だ。

接着は、私は瞬間接着剤ゼリー
タイプを使い、先角のほうに
接着剤を塗布してタップを押圧
して着ける。
その際にシャフトを立てて、親
指でタップの真上から押圧して
「プチッ」という音が出ないと
駄目。内部の空気を密着面で抜
くのだ。
私が着けたタップが飛んだこと
は無い。革を半分に切断しない
と接着ができない事を発見した
コンクエスト以外。
ラッキーさん推薦のコンクエス
トだったが、革の半分を切り落
として接着しないと、ただの平
面出しでは軒並みタップが飛ん
だ。
あれは交換技術ではなくタップ
に問題がありすぎた。
極初期のみ最高の性能を出した
タップだったが、寿命も異様に
短く、高級タップの走りだった
が、やがてすぐに廃れた。
なんだかんだ言って、ル・プロ
のタップがとても安定している。
1980年代はJossはじめ、多くの
カスタムキューにも標準で使わ
れたタップだが、非常に廉価な
一枚革タップで、ハウスキュー
などにも多用されていた。
だが、性能は実はかなり良い。
私はパパTADには2本(シャフトは
4本)ともル・プロを着けている。
次に切り出し作業に入る。
キューを逆さにしてダイコンを
切るようにカッターの刃でサク
切りで外周を真下に切って行く。

次にカツラ剥きにする。
これが技術が要るので、タップ
交換を自分でできない人が多い。
要はコツを知る事と慣れだ。
料理人の包丁使いと同じく、正
しい刃物の扱い方をきちんと知
って、正確な作業をすれば簡単
に革タップのカツラ剥きを旋盤
のようにやる事ができるように
なる。大切なのは研究と努力。

自分ではカツラ剥き時には撮影
できないので、別な時の画像。
刃の角度は寝かせてからやや微
細に立てて固定して、シャフト
のほうを回して行く。
刃のほうの手は絶対に動かさな
い。
包丁でのダイコンカツラ剥きは
包丁を持つ手も微細に操作をす
るのだが、タップ剥きでは刃の
ほうは一切動かさない。
タップに対して90度の角度より
も斜めにしたほうが刃物なので
切れ味が鋭くなる。
どんどん外周を切り剥き整えて
行く。






その後、大き目の平ヤスリでタッ
プ上面を真上からと斜め上から叩
き締めて行く。
ジョイントプロテクターを外すの
を忘れずに。
叩いてタップを締めるのだが、か
なり外圧をかけて叩く。力任せで
はなく、ヤスリの重みを利用する
ような感じで。
これは大昔から行われているタッ
プ交換のセオリーだ。
良質のシャフトと先角とタップの
組み合わせならば、この時にキン
キンという音がする。
シャフトは先角の上のほうを挟ん
で持ち、打撃時に誤って先角をヤ
スリで打撃しないようにする。
空中でシャフトを吊り下げてやる
のが鉄則。間違ってもシャフトを
床に置いて立ててからヤスリで叩
いてはならない。打撃による緩み
が先角に発生するから。
叩き締め作業を終えて終了ではな
い。ここから研磨に入る。
サンドペーパーの目を段々細か
く変えて、タップ外周を研磨す
る。シャフトを腿に置いて左手
でペーパーを持ってタップを挟
んで右手の平手でシャフトを回
す。100回転ほど勢いよく。
その後、ケミカルの研磨剤をテ
ィッシュに着けて、同じように
シャフトを回転させて磨く。
その次に、ティッシュで挟んで
やはり100回転ほど高速で空磨
きをする。
まだ終わりではない。
次に、唾(これが一番効く)をティ
ッシュに含ませてタップを強く
包んで、シャフトを回転させて、
キュッキュッと磨いて、音がギ
ュッギュッという革の音になる
まで締め磨きする。
まだ終わりではない。
動物性油脂(鼻の脂等でも可)を薄
くタップに塗布して指で挟んで
シャフトを回して磨く。
まだ終わりではない(笑
最後にティッシュで乾拭きしてよ
うやくオシマイ。
だが、慣れるとタップ交換自体は
10分ほどで終了させることができ
るようになる。仕上げ磨きをしな
ければ。
タップ交換後の状態。

象牙先角には座を付けたほうが
良いのだが、私はル・プロの場
合には座を着けない。
理由はいろいろあるが、象牙に
は何が何でも座を着ける、とい
うものでもない。
特にプレーキューでハードブレ
イクをしない現代においては、
昔ほど象牙先角でも座の必要性
は無い。
ブレイクといえば、ナインボール
の場合、マスワリ量産の方法があ
る。
それはブレイクだ。
極限ソフトブレイクではないある
程度のパンチブレイクでも、現行
ルールにも沿うように玉が2個以
上キッチンに戻るやり方で確実に
玉をポケットに沈めるブレイクの
方法がある。
上級者でマスワリポンポンの人た
ちはそれのブレイク方法を知って
いる。
ただ、やはりマスワリ連発で試合
が単調になって面白くなくなる。
ただ8個から6個程度台上に残った
玉を落とすだけの単調ゲームにな
ってしまうからだ。
だから多少難しくなるテンボール
が主流になったが、やはり王道の
ストレートプールの奥深さには敵
わない。
中国などはマスワリ多発なので、
ナインボールもテンボールも超絶
渋い穴幅1.4玉ほどのポケット台に
変更してきた程だ。
日本のトッププロが参加しても緒
戦で負けるほど。とにかくシュート
力が機械のような玉撞きをしない
と勝ち上れない。
ロシアのポケットビリヤードのよ
うに穴幅が1.1玉分とかはえぐすぎ
て絶対に面白くないと思うよ。
ガバガバ台は話にならないが、物
には適度というものがあるように
思える。
ポケットビリヤードのうちアメリ
カンプールは、どんなに穴幅が狭
くとも、1.6玉幅程がダイナミック
なプロのプレーが見られる限界な
のではと思える。
でないと、皆が皆トン突き転がし
玉のチョボチョボ突くだけの穴入
れ合戦になって、観ていても全く
試合が面白くない。
本音のところはそう思う。