【三相の電圧はそろっていないと困る】
三相の電圧は、三本ともぴったり同じが理想です。
でも実際の現場では、数%の不平衡が生じていることがあります。
「数%くらい、誤差でしょう」と思いたくなりますよね。
ところがモーターにとってはこれが地味に効いてくるんです。
電圧のわずかな不平衡は、回転に貢献しない「逆相電流」を生みます。
この電流は仕事をしないくせに、巻線をしっかり発熱させる。
面白いのがその効き方です。
モーターの温度上昇は、電圧の不平衡率の2乗で増えていくと言われています。
不平衡率が2%なら温度上昇は+8%
3%なら+18%、
5%まで行くと+50%。
入り口では数%の乱れが、
あくまで理論的には熱ストレスとしては倍々で膨らんでいくわけです。
だから許容ラインも意外とシビアで、
数%を超えたあたりから注意が必要とされ、5%を超えると「もう連続運転は推奨しない」領域に入るようです。
海外の規格では、不平衡が大きい環境ではモーターの出力をあえて下げて使う「ディレーティング」まで求められています。
悪い電気を食う分、能力をセーブして延命させる発想です。
原因は、片寄った単相負荷や接触不良など、意外と身近なところにあるようです。
モーターの長生きは、本人の頑丈さより食べている電気のそろい具合で決まるんですね。
この辺モーター屋さんに詳しいお話聞いてみたいところです。