自民党と日本維新の会が提出した「副首都」構想関連法案の成否が、終盤国会の焦点になっている。東京圏に集中する人口や国の機関などを分散させ、大規模災害時も首都中枢機能を維持することが目的。非常事態下の国家機能確保は、これまでも議論が繰り返されてきた重要課題だ。「看板倒れ」に終わらせず、実効性ある制度を構築できるかが問われる。
大詰め迎えた副首都法案の審議
令和7年国勢調査(速報値)によると、東京都の人口は1424万人。首都直下地震対策特別措置法に定める「東京圏」(東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県と茨城県の一部)は3813万人で、全国の人口の約3割に上る。
人口だけでなく、国会や省庁、企業の本社など政治、行政、経済の機能が集積し、マグニチュード(M)7級の首都直下地震が発生した際、最大で死者は約1万8000人、全壊・焼失建物は約40万棟と想定されている。
政府は今年6月に改定した首都直下地震の緊急対策推進基本計画で、インフラの耐震化など事前防災の必要性を強調。同時に「首都中枢機能の維持が困難となる最悪の事態も想定し、政府の代替拠点をあらかじめ検討する必要がある」とした。
喫緊の課題に対応するため、自民と維新が国会に提出したのが、副首都関連法案だ。