人は死ぬ瞬間に何を経験する? 心停止直後に観測された「最後の脳活動」の謎【海外最新研究】
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「人は死んだらどうなるのか?」――これは人類の歴史において、科学と宗教を突き動かしてきた最大の疑問の一つだ。従来の一般的な考え方では、死ぬと意識は単に消失し、すべてが終了するとされてきた。しかしこれでは、死の直前に強い光やトンネルを見たり、亡くなった親族の声を聞いたりする「臨死体験(NDE)」の現象を完全に説明することはできない。そこで一部の科学者たちは、死の間際に私たちの生命の理解を超えるような、あるいは生と死の「中間状態」を指し示すような、より深い現象が起きているのではないかと指摘している。最新の研究をもとに、その謎に迫ってみよう。 【画像】死とどう向き合う?”安楽死支持”を表明した79歳の大女優の現在と20代当時の姿 ※この記事は『Popular Mechanics』の翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。
心停止の瞬間に脳が大激発? 科学者が目撃したデータの謎
2023年に海外のミシガン大学が行った研究では、人工呼吸器を外された昏睡状態の患者4人の脳波(EEG)と心電図(ECG)の記録を分析した。すると驚くべきことに、患者のうち2人で、心機能が低下した数秒後に「ガンマ波」と呼ばれる脳波が突如として急増(バースト)したことが観察されたのだ。この激しい脳活動はランダムに起きたものではなく、私たちが意識的に物事を認識している時や、レム睡眠(夢を見ている時)に見られる深い脳の律動と完全に同調していた。さらに、視覚や身体の感覚、意識的知覚を司る脳の領域全体が、まるで内側から一瞬でライトアップされたかのように強く結びついていたという。
脳は死の直前、生き残るための「答え」を探している
この研究の共同執筆者であるジモ・ボルジギン博士(ミシガン大学神経学准教授)は、この現象について「昏睡状態の人は完全に意識が『ない』と思われがちだが、実際には視覚的意識に関連する領域で組織化されたガンマ波の活動が起きていた。これは隠された『薄明薄暮性意識(完全に消失していない意識)』の一種かもしれない」と語る。ではなぜ、死にゆく脳は穏やかに眠るのではなく、これほど激しく活動するのだろうか? 博士の説によると、脳は生き残るために必死で内部の捜索を行っている可能性があるという。記憶の奥底に手を伸ばし、生き続けるための目的や理由を探している状態なはずだ。
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