デジタル教育「先進国」ノルウェーの教育相、日本への助言「私たちが犯した過ちを繰り返さないように」
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〈紙の教科書をベースに必要な時にデジタルを使う。深い思考に紙は有用だ〉
関連法案が閣議決定された4月、東京都千代田区の樋口高顕区長(43)はSNSにこう投稿した。「紙の教科書がなくなってしまう」などと相次ぐ保護者らの不安の声を知ったからだ。樋口区長は「紙にはデジタルで代替できない価値がある。千代田区は紙を中心とすることをはっきりと言うべきだと考えた」と説明する。
区立番町小の4年生のクラスで6月中旬、紙を中心とした国語授業が行われていた。紙の教科書を指さしながらノートに書き写し、考えをまとめた。デジタル端末も配備され、活用されているが、授業を受けた男子児童(9)は「紙の教科書に線を引き、疑問に思ったことや考えたことをノートにメモすると、授業も分かりやすくなる」と話す。
松本文部科学相は小学1~4年での完全デジタルの教科書の使用を認めない考えだが、デジタル教科書の具体的な姿はまだ決まっていない。文科省は今秋にも、「大臣指針」で導入学年や教科書作り、採択の判断基準を示す。
ノルトゥン氏は、日本が進める教育のデジタル化についてこう訴える。「デジタルの機器や教材に過度に重点を置けば、学習上の大きな問題が発生する恐れがある。日本には、私たちが犯した過ちを繰り返さないように、と助言したい」
デジタル教科書、無償配布の対象に
現在のデジタル教科書は、紙の教科書と同じ内容で、学習用端末などで見る「代替教材」の位置づけだ。関連法改正で、検定や無償配布の対象となる。
新たな教科書は「紙のみ」「紙とデジタルのハイブリッド」「完全デジタル」――の3形態となり、次の学習指導要領が始まる2030年度以降、小学校から順次、導入される予定。
今秋の大臣指針を踏まえ、新たな教科書は27年度に教科書会社による制作が本格化する。28年度に国の検定、29年度に教育委員会などによる採択が行われる。
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