現場を取材しても何もわからない日経の駄目な防衛産業記事
相変わらず基礎的な知識もなく、現実を知らない「識者」のコメントを検証もしないで書いちゃう日経の駄目な防衛産業関連記事です。
欧州最大級の防衛見本市、日本は2社に激減 見送り続出に透ける課題
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC181IR0Y6A610C2000000/
>欧州最大級の防衛見本市「ユーロサトリ2026」が6月中旬、フランス・パリ近郊で開かれた。参加した日本企業はわずか2社だった。日本では4月、武器輸出が事実上解禁され、日本勢にとっては売り込みの好機だったはず。なぜ出展見送りが相次いだのか。理由を探ると、日本の防衛産業が抱える課題が見えてきた。
>日本から出展したのはこの2社(IHI、テラドローン)のみ。確かに米欧企業の出展が目立ったが、中国勢が48社、韓国勢は34社、インド勢も31社など、ほかのアジア勢と比べても日本企業は極端に少なかった。
これは嘘。
それとも日本の本社からの出展じゃないと「日本からの出展」じゃないのか。
少なくとも誤解を招く記述です。ざっとサトリのサイトを調べただけで日本企業としては帝人、パナソニック、DMG森精機、G-SHOCK(カシオ)、キャノンなどの現地法人や代理店がでていました。これは日本企業じゃない?全部調べたわけではないので、ほかにも日本企業の出展者がある可能性があります。
まさかに日経の記者が帝人やDMG森精機を知らないわけ?
それとも取材はチラときてパリに遊びにいったのか?
>日本勢は前回の2024年には少なくとも15社が出展した。今回は参加実績がある三菱重工業や東芝、JX金属なども軒並み出展を見送った。なぜなのか。
>日本企業が今回のユーロサトリへの出展に消極的だった大きな要因の一つが、旗振り役となる防衛装備庁が参加しなかったことだろう。16年の初参加以来、過去4回にわたってブースへの参加企業を募り、日本の技術を世界に発信してきた。
そら装備庁のブースをカウントに入れればそうなります。でも装備庁の各企業ブースは装備庁が出展費用を負担して参加しやすいという点があります。装備庁の出展が無くなれば減るのは当たり前です。狭いし、いい加減なものも多かった。例えば前回は世界では全く必要とされない輸送機用の機動衛生ユニット。こんなものを必要としている軍隊はありません。また豊和工業もひどかった。展示は猟銃だけ。何のために出展しているか聞いたら、しどろもどろで全く要領を得なかった。英語で説明ならもっとグダグダでしょう。
公平さを期すのであれば、装備庁抜きの出展を比較すべきです。
装備庁のパビリオンのあるなしで比較するのはフェアではない。
>地経学研究所の小木洋人主任研究員は防衛装備庁が参加しなかった理由について「防衛関係者に幅広くアプローチする展示会よりも、実現性が高い個別の輸出案件に力を入れているのではないか」と推測する。
違います。アジア市場を重視して、アジアにシフトしいるからです。装備庁に関してもそうです。例えば護衛艦とか、アジア・パシフィックならば売れと思っているからでしょう。装備庁の担当課になんでサトリの出展を止めたのか、聞けばよかったでしょう。わけのわからんおじさんの「推測」より信用できるんじゃないですか。
見込みがあるところに資源を集中するのは当たり前の話です。その当たり前のことがわからない人が、分かったふりしてコメントするのは大変恥ずかしい。そのコメントをそのままのせるということはこの記事を書いた足立佑太、ロンドン=藤生貴子、黒瀬泰斗の各日経記者の能力が低いということです。この中で最低一人は現地で取材したのでしょう?ひどいものです。全部のパビリオンを回らなかったんじゃないですか?ちょっとだけサトリにいってあとはパリで遊んでいたんじゃないのか?そうでなければ出展していた日本企業を見逃すわけがない。
>実際、小泉進次郎防衛相は武器輸出を制限してきた「5類型」の撤廃と前後してオーストラリアやフィリピンを訪れるなど、護衛艦や潜水艦のトップセールスに奔走している。
個別の案件ということではなく、地域としてアジア・パシフィックが売れる可能性が高いからです。だから個別のアプローチも成功しやすい。そしてアジアのショーには装備庁は出展している。
>政府が23年度以降、防衛予算を急増させたことで各企業は防衛省向けの装備品をつくることで手いっぱいの状況。政府主導で獲得した輸出案件も防衛省向けを後回しにすることで何とかこなそうとしている。確かに重工などはそうですが彼らは水上艦などを展示会に展示してこなかった。そして真剣なポテンシャルバイヤーはDSEIJapanに来たりします。わざわざ魚がいないところに釣り糸を垂れる必要がない。
>小木氏は現状について「企業にとって積極的に海外展開するインセンティブが小さい」と分析する。
知らないことを知っているかのように話すのはやめた方がいい。
単にユーロサトリに装備庁が出展しなかっただけだろう。アジア・パシフィックの展示会には出展しているよ。それをどう説明するんだよ?
例えばこの1年の主なショーへの日本企業の出展とここ数年を比べて比較するならまだしも、サトリで装備庁が出展しなかった=日本企業がショーに出展しなくなったって、リテラシーが小学生レベルです。
>実利的な面だけを見れば今回の出展見送りは妥当な判断とも思える。だが今後、日本企業が防衛省だけでなく世界を相手に装備品を売り込んでいくにはまず、これまでのような内向きな思考を変えていく必要があるだろう。
だからリソースをアジア・パシフィックに集中しているの。
シンガポールやインドネシア、マレーシアなどのショーには出している。日本を代表する経済メディアはわざわざ魚がいないところに釣り糸を垂らしてぼーっと釣れるのを待てば儲かると仰っている。
そして過去川重とかは売れもしないC-2を多くの展示会で展示してきた。単に防衛省の顔色見てお付き合いしてきただけ。NECもそう。よく現地で彼らとは議論になりましたよ。あなた方は何のために出展しているのかと。
売るため熱意が全くないし、意思決定者も現場にいない。売る気もやる気もない。単に防衛省に対してやってますアピールしているだけ。そのくせ不要に多くのスタッフが来ていた。彼らは他のブースの視察をしていわけでもなく、単にパリで遊びたかったんじゃないのか?
そういう企業が多く出展していたからといて輸出に前向きとはいえないでしょう。
>欧州防衛産業に詳しいデロイトトーマツベンチャーサポートの床島遼氏は「ユーロサトリは世界中の防衛企業幹部や投資家、政府関係者が集まる国際的なショーケースだ。日本はこうした場で存在感を示すべきだ。
こいつも物を知らないやつだな。過去装備庁は、サトリやIDEX、DSEI、パリやファンボローなどの航空ショーなどにも何度も出展をしてきた。ぼくは初めて装備庁が出展したときから、その多くを取材して、現地で装備庁や出展企業に取材してきました。
そしてその過程で、欧米や中東ではあまりレスポンスがよくなかった。対してアジア・パシフィックでは食いつきがよく、実際に商談が決まる確率が高かったわけです。
こんなことがわからないコンサルに仕事を依頼することこそ金の無駄です。
取材してアカンやつや、と思ったらそのコメントは使わんでしょう。それを採用したということはそのコメントが正しいと思ったからでしょう。ぼくなら取材しても没にします。
よくもまあ、こんな中学生新聞以下の記事を署名原稿で書けるものです。ある意味尊敬します。足立佑太、ロンドン=藤生貴子、黒瀬泰斗皆さんは新聞記者に向ていないと思います。
学校のお勉強はできたのでしょうが、記者として必要な洞察力や専門分野の最低知識がなく、いい加減な取材をして、リテラシーがないのでコメントを求めた相手の与太話をそのまま鵜呑みにして記事を書く。
こういう新聞の与太記事を信じて株を買ってはいけません。
写真は2024年の帝人のブースです。今年も出展しています。日経的には日本企業ではないのでしょう(笑
東洋経済オンラインに寄稿しました。
陸自レンジャー訓練で事故はなぜ繰り返されるのか 「これじゃ人は来ませんよ」遺族訴訟が問う安全軽視と組織疲労
https://toyokeizai.net/articles/-/950478?page=2
※本記事は2026年7月11日午前7:00までは、無料会員の方は全文をご覧いただけます。それ以降は、有料会員限定となります。
税金を投じても日本の防衛産業は強くならない 「防衛公社」「国営工廠」構想が見落とす統廃合と改革への意識の欠如
https://toyokeizai.net/articles/-/948762?display=b
Japan In Depthに寄稿しました。
陸自令和8年度予算:主要装備調達と島嶼防衛強化の全貌
https://japan-indepth.jp/?p=91612
東洋経済オンラインに寄稿しました。
原油ショックに備える現実策、自衛隊の合成燃料導入と護衛艦など艦艇の省エネ化でエネルギー安全保障を強化せよ
https://toyokeizai.net/articles/-/947202
Japan In Depth に寄稿しました。
殺傷兵器を輸出しないのが「平和国家」なのか
https://japan-indepth.jp/?p=91400
東洋経済オンラインに寄稿しました。
防衛費増額でも防衛省・自衛隊にはムダ金になってしまう理由、装甲車など装備調達でなぜ失敗と隠蔽を繰り返すのか
https://toyokeizai.net/articles/-/946294?display=b
Noteで有料記事を公開しました。
【有料記事】【本日の市ヶ谷の噂スペシャル】10式戦車近代化情報など。追記あり
https://note.com/kiyotani/n/nf43dd413cb11?app_launch=false
「暴力装置」は「差別用語」か?
https://note.com/kiyotani/n/nf6d74c8236d9
装甲車両用CRT(Campsite Rubber Track)、ゴム製履帯こそ日本の防衛輸出に向いている
https://note.com/kiyotani/n/n5f9f39c487fc
2011防衛大綱で陸自戦車削減は当然
https://note.com/kiyotani/n/n4de06038981c
2012年、哨戒機P-1開発失敗の預言の書
https://note.com/kiyotani/n/n08fc94f6db31
東洋経済オンラインに寄稿しました。
自衛隊員の自民党大会「私人参加」問題の本質/「国歌だから」では済まない自衛隊の政治利用はますますエスカレートする
https://toyokeizai.net/articles/-/943423?display=b
殺傷能力を持つ兵器の輸出解禁は「平和国家」と矛盾するのか――軍事の現実から考えたい6つの論点
https://toyokeizai.net/articles/-/942229?display=b
Japan In Depthに寄稿しました。
自衛隊は自民党の「私兵」か?党大会での国歌歌唱が揺るがす文民統制の根幹
https://japan-indepth.jp/?p=90718
Noteで有料記事を公開しました。
航空自衛隊、基地防御用にATVを導入
https://note.com/kiyotani/n/nb35acf0a50cb
Japan In Depthに寄稿しました。
海自「ホルムズ派遣」の死角――イランの飽和攻撃と戦傷医療・防衛体制の欠陥
https://japan-indepth.jp/?p=90425
Noteに有料記事を書きました。
馬鹿が戦艦でやってくる。高市早苗は自衛隊最高司令官の器に非ず。
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航空自衛隊新型防弾ベスト「防弾チョッキ、基地警備用、本体(A型)」
https://note.com/kiyotani/n/n73e30215ab18
Kindle 有料記事を書きました。
【有料記事】【本日の市ヶ谷の噂スペシャル】10式戦車近代化情報など。
https://note.com/kiyotani/n/nf43dd413cb11?app_launch=false
装甲車両にCRT(Campsite Rubber Track)、ゴム製履帯を導入するメリット 清谷信一軍事記事
装甲車両にCRT(Campsite Rubber Track)、ゴム製履帯を導入するメリット 清谷信一軍事記事 (清谷防衛経済研究所) - 清谷信一
Japan in depthに寄稿しました。旧式戦車の有効活用
https://japan-indepth.jp/?p=89965
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東洋経済オンラインに寄稿しました。
拡大する防衛費を防衛省・自衛隊が適切に使えていない可能性。陸上自衛隊による、銃の調達や取り扱いから垣間見える「知識不足」の疑い
https://toyokeizai.net/articles/-/911653
ソニーグループが「隠れた防衛関連企業」といわれる理由、実は同社製のある汎用品がミサイルやドローンなどに欠かせないパーツになっていた
https://toyokeizai.net/articles/-/907817
過去の著作の電子版が発売になりました。
『ル・オタク フランスおたく物語』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DY1PJ1YL/
『弱者のための喧嘩術』
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