リニア開業は2036年以降か “10年で11兆円に膨れ上がった総工費” 計画再始動で“名古屋” “岐阜・中津川”はどう変わる? 駅周辺は開業後の未来に“期待”高まる
巨大プロジェクトが、ようやく動き出します。東京~名古屋間を40分で結ぶリニア中央新幹線。静岡県の工事区間の着工が認められました。止まっていた計画の前進は、東海地方にどんな影響をもたらすのでしょうか。
リニア開業へ! “スーパーターミナル”を目指す名古屋駅
JR東海が社運をかけた“国家的”プロジェクト「リニア中央新幹線」。 名古屋駅東側では、リニアの工事が急ピッチで進められています。掘削はまだのようですが、大きな重機がずらりと並んでいました。 名古屋市は今、開業をまたとないチャンスと捉え、名古屋駅前の再開発に躍起。人の往来だけでなく、ビジネス拠点が集まる“スーパーターミナル”をイメージしています。
2026年3月には、名古屋駅前広場のデザイン計画も発表。駅を出てすぐの場所にタクシーと一般車が入り乱れる現状を緩和させ、歩行者スペースを広げて、まっすぐ街に繰り出せるようにするなど、リニア開業を意識した整備を進めています。 名古屋市 名駅ターミナル整備課 杉村孝明課長: 「リニア開業は名古屋にとって悲願。工事の見通しが立つので、具体的なイメージで整備や検討が進められる」
約10年にわたる“対話”…静岡工区「着工容認」までの道のり
最高時速“500キロ”のリニア。開通すれば、東京~名古屋間はわずか40分、さらに大阪までは27分と、「東京~大阪間」をわずか1時間ほどで結ぶ巨大都市圏になります。 JR東海は当初、2027年の開業を目指していましたが、当時の静岡県・川勝知事が着工に反対。南アルプスのトンネル工事によって、静岡県を流れる大井川の水量や、生態系へ影響が出るのを懸念し、工事を許可しませんでした。 2017年に着工を予定していた工事は始まらず、議論はこう着状態に。JR東海は、2027年の開業を断念せざるを得ない事態となりました。
ところが、2024年の知事交代を機に対話は前進。着工の条件の一つに挙げていた「水質対策」などについて、大井川流域の住民への説明会が2026年6月に完了。 そして7月7日、鈴木康友知事が静岡工区の着工を容認し、再び計画が動き出したのです。 静岡県 鈴木康友知事: 「地域住民の皆さまの理解は進んだものと認識をいたしました。協定を締結できる段階にきたと判断しました」 これまでほぼ手つかずだった静岡工区の工事が走り出すことになり、約10年にわたって続いた工事開始をめぐる“対話”が決着しました。