【キュンパス旅②】−6℃の高原へ。キュンパスで行くJR最高地点の旅(長野~野辺山~小淵沢~東京)
前回に引き続き、2月に利用したJR東日本の「キュンパス」を使った旅の続きをお届けする。
前回は、東京駅から上越新幹線で出発し、越後湯沢・美佐島・直江津を経て長野まで移動した。
今回は長野から佐久平へ向かい、小海線に乗車。JR最高地点を徒歩で目指す。
前回の記事をご覧になっていない方はぜひ前編もご覧いただきたい。
前回の記事はこちら
13:26 長野駅出発
まずは小海線との接続駅「佐久平」まで北陸新幹線に2駅乗車する。
佐久平駅は、新幹線が到着するとき以外は非常に静かだった。
佐久平駅の小海線ホームはとても長い連絡通路を抜けた先にある。
新幹線側は自動改札や窓口も備えた立派な設備で、首都圏の駅と変わらない。
一方で、小海線ホームは対照的にローカルな雰囲気で、長い連絡通路の途中にある待合室を通らないとホームへ出られない構造になっている。長い連絡通路の途中に待合室があり、待合室を通り抜けないとホームに出られない珍しい構造になっていた。
そんな構造を活かして、待合室内で、駅員さんが窓口がないので立って検札を行っていた。
駅員さんが切符の確認をする駅でラッチがない構造はかなり珍しい。
小海線の駅名標は高原鉄道らしい星空をバックに山々が描かれている独自の駅名標が各駅で使われている。
13:47 佐久平駅出発!
小海線で小淵沢を目指し、中央本線で東京に帰るが、途中の野辺山で途中下車し、JR最高地点を目指す。
乗車する車両は、キハ110系である。八高線・釜石線などでは撤退しているが、小海線では車両の7割方キハ110系である。個人的にこの車両は非電化ローカル線の最高傑作車両だと思っているので、現役バリバリなのは嬉しい。
小海線は、佐久平駅発ではなく、しなの鉄道との乗り換え駅小諸が始発だが、佐久平で多くの人が下車したため2人掛けのボックスシートに着席できた。
途中の中込駅までは、街の風景が広がる。佐久平駅でも30分近く新幹線との接続が悪く待ったが、その間に中込止まりが1本あった。中込までの各駅乗降が多く有人駅となっている駅も多い。
中込駅には小海線の観光列車「HIGH RAIL 1375」が留置していた。快速扱いだが車内はリクライニングシートや窓を向いた座席なので安く快適に乗車できる。しかし平日は運行していない。
しかし、中込を出ると里山の風景が続く。
冬ということもあり田んぼや畑は一面殺風景だったので、眠たくなってくる。
八千穂駅を出ると里山の風景も終わり、川沿いをゆっくり進む山岳路線に姿を変える。八千穂駅までは、80kmくらい出す場面もあったが、ここから終点の小淵沢まではカーブが多く50km前後で進んでいく。
風景は渓谷沿いを走っていくため、変化に富んでいる。
八千穂駅を発車する地点では、混雑しがちな先頭車両も乗客はまばらだ。
小海線では中込から小淵沢の手前の甲斐小泉駅まで2両目のドアは一切開かないため先頭車両が混む傾向にある。
15:37 野辺山駅に到着!
佐久平駅から1時間と19分でJRで最も標高が高い駅「野辺山」に到着した。
野辺山駅には各所に「JR線最高駅野辺山」という碑が立っている。
首都圏のJR線でよく見る路線図も面白い情報が書いてある。
上の画像のように各駅の標高が記載されている珍しい縦型路線図だ。
小海線は日本の普通鉄道駅の標高ランキングトップ5を占領している。
始発駅の小諸駅から682mも野辺山まで登ってきたことになる。
野辺山駅は立派な駅舎が立っていて駅舎内もきれいだが、訪問時には駅員はいなかったため、運転士さんに切符を見せて下車する。
徒歩でJR標高最高地点に行く!
ここからは、徒歩で次の清里駅までの間にある日本鉄道最高地点に向かう。
日本鉄道最高地点というからには峠道のような雰囲気だが、駅から平坦なとにかく真っすぐな道を30分歩くとたどり着ける。
野辺山駅を出て左折し、小海線の「矢出踏切」で渡らずに右折するだけでたどり着ける。
踏切の手前を右折すると…
高原列車通りと呼ばれる一本道に出る。 景色はひたすら畑と線路で変わり映えしない。 旅行した日は野辺山の気温が-6℃だったので、線路の下にある水路は日陰を中心に凍っていた。 乾燥と強風で手がひび割れ、過酷な環境を体感する。
JR最高地点までのアクセスは冬季期間以外には徒歩の他に清里駅からの「ピクニックバス」というコミュニティバスもあるようだった。https://kiyosato.gr.jp/picnic-bus-d2/
(1乗車600円は高くない?…)
この道を突き当たりまで進めばついにJR最高地点だ。
JR最高地点に到着!
最高地点には、碑のほか、ホテルやレストラン、ソフトクリームショップなどがあったが、ホテル以外はどれも休業していた。
人の数もまばらで、駐車場もあったが、休憩のために停車していたであろうトラック以外停車しておらず、観光目的で駐車している人はいなそうだった。
Googleマップのユーザー投稿の写真を見ると多くの人が集まって列車を見送る写真があったのでイメージとは違った。
それも、ぬいぐるみと一緒に写真を撮るなど楽しむことができた。 幸せの鐘という観光地にありがちな縁結び効果がある?な鐘があったが、鈴の中の玉がついておらず音は鳴らなかった。よって幸せはゲットできなかった…
最高地点神社の近くには、「C56」の車輪が展示されていた。
このC56機関車は北海道で活躍した後、小海線に転属し、廃車後は個人が所有していたが、近年になり南牧村に寄贈され、この場所に展示されているという。
最高地点には神社もあり絵馬が多数飾ってあった。内容を見ると、「テストで最高点取りたい!」などこの場所にちなんだものが多かった。
最高地点に野辺山駅から徒歩でやってきて気付いたことがある。
それは、「本当は最高地点よりも少し手前のほうが線路高い位置にあるんじゃない?」という説だ。
上の写真は、最高地点からここまで歩いてきた野辺山駅側を映した写真だ。
微妙に奥の電柱のほうが高い位置にある気がする。
そんな違和感も現地で歩いたからこそ得られた発見だ。
大ピンチ! 野辺山駅出発!
17:01発の小海線で中央線との乗り換え駅小淵沢を目指す。
発車時刻まで時間があるので、さっきも歩いた直線の途方もない道を30分ほど歩き、今度は野辺山駅前に展示されているSLを撮影していた。
ここに止まっているSLもC56だった。あまりSLには詳しくないので、冬の午後五時、唯一営業していた駅前のお土産屋さんでお土産を見ていると、お土産屋さんの店主から声を掛けられ、ここまでどうやって来たのかなどを話していると…
「列車で来たんでしょ、あと3分で出るけど大丈夫?」
と声を掛けられ、私は、血相を変えて駅のホームにダッシュした。 そう、行程表の時刻が5分ずれていたのである。
もし、17:01発の小海線を逃すと次の列車は1時間半後であり、小淵沢駅から乗り継ぐ全席指定のあずさ号に乗れず、帰宅が終電間際になるところだった。
お土産屋さんの店主さんには感謝してもしきれない。
ただ、こういう経験が思い出に残り、旅の一つの醍醐味だとも感じている。
改めて 17:01 野辺山駅出発!
息を整えながら発車1分前に飛び乗った。
列車に乗った時、達成感と安心感が同時に湧き上がってきた。
小海線は山岳区間において2両編成の内、後方車両は起終点以外ドアが開かない。そのため野辺山駅を出発する段階では、後方車両は貸し切りであった。
ここから小海線は、野辺山駅と清里駅の間で先ほど歩いて向かったJR鉄道最高地点を通過する。
徒歩では30分ほど掛かっていた直線の道を列車はわずか3分ほどで通過する。
列車に乗るころには暗くなっていたが、JR最高地点を列車からも見ることができた。
JR最高地点を通過するとすぐ小海線は急坂を小淵沢駅に着くまで延々と下っていく。 グーグルマップで見ると小海線の線路はカーブが非常に多い形状をしているが、それは真っすぐ線路を引くと急すぎて列車が上り下りできないからである。
後日小海線とほぼ同じ区間(小諸~須玉)間を車で通行する機会があったが、道路は真っすぐ急な坂道が延々続いていた。
17:32 小淵沢に到着!
野辺山駅から31分。列車は終点の小淵沢駅に到着した。
小淵沢駅ににつく頃には、後方車両にも2~3人ほどお客さんが乗っていた。
小淵沢から先は中央線の特急「あずさ」で東京まで帰宅する。
特急あずさは全席指定なため、少々もったいない使い方な気もするが、キュンパスの貴重な指定席券枠を1回消費し乗車する。
特急あずさとは接続が悪く、小淵沢駅では36分待ちとなってしまった。
駅の改札を出ると駅の屋上に続く階段があった。
その階段を上ってみると、展望台があった。
展望台からは、スキー場や八ヶ岳の山々、中央線を行き交う列車などを見ることができた。
また駅構内は温かみがありつつもスタイリッシュなデザインで、まるで美術館の中にいるかのようだった。
また、駅の改札外には駅そば屋もあり、野辺山駅で買いそびれたお土産なんか買えないかな…と思っていると、駅そば屋で山梨県の銘菓 生信玄餅を購入することができた。
コンビニすら駅前やエキナカにない駅なのでお土産の販売は非常に助かった。
18:08 小淵沢駅出発!
ここからは千葉行きの特急あずさに乗車し帰路を急ぐ。
特急あずさ号は一般的に新宿駅を始発駅としているが、この列車は総武線各駅停車・快速列車に直通し千葉まで足を延ばす。
1か月前にキュンパスを購入すると同時にあずさ号の指定席の予約をしておいたが、その時点ではどの座席も空席で「すいているな~」と思っていたが、実際に乗車してみると、ほとんどの座席が満席でびっくりした。
小淵沢駅から新宿まではわずか2時間と少し、普段この区間の中央線を青春18きっぷで普通列車を乗り継ぎ移動している身からすると、特急の速さにびっくりした。
小淵沢駅を発車してすぐに、車内販売が回ってきた。
近年車内販売を廃止する路線・列車が多く、車内販売を行っている特急・新幹線は珍しくなっている。そんな中でもJR東日本は多くの特急・新幹線で車内販売を行っている。そんな苦境に立たされている車内販売を応援する意味でもシンカンセンスゴクカタイアイスで有名なスジャータのアイスクリームを購入した。
私はこのアイスクリームを始めて食べるが思ったより硬くはなく、購入してすぐにスプーンが入るくらいには食べやすかった。
自分が乗車していたのが11号車ということで車内販売が後半に回ってきたからなのだろうか。
あずさ号は山梨県の県庁所在地の甲府に到着した。
わずかにあった通路側の空席もすべて埋まり、甲府~八王子間ではほぼ満席な乗車率だった。
八王子駅に到着すると3割ほどのお客さんが降りたが、2割くらいのお客さんが乗車してきたのが意外だった。
このあずさ号は貴重な千葉行きなため、八王子から千葉までを乗り換えなしで移動できる唯一の公共交通機関なのだ。
東京西部と千葉を結ぶ需要が意外にあるのかもしれない。
それから約30分。新宿駅に到着した。
新宿駅では多くの乗客が降りたが、降りた人の50%くらいの人が新宿から乗車してきた。
新宿~千葉間は成田エクスプレスもあるが、成田エクスプレスは品川経由と遠回りに対し、千葉行きあずさ号は直線的に結んでいる。
東京都心部を特急から見る夜景ツアー
新宿駅に到着する前の新宿大ガードや、御茶ノ水~秋葉原間の電気街、両国駅付近の隅田川から見る夜のスカイツリーなど、ゆったり座席に座りながら夜景を楽しむ、まるではとバスツアーのような体験が楽しめる。
自宅へは新宿で下車したほうが近いのだが、錦糸町まで乗車した理由の一つである。
20:26 錦糸町に到着
特急あずさは小淵沢駅から2時間18分。総武快速線との乗換駅錦糸町に到着した。
ここで、特急を降りたホームの向かい側からすぐに発車する横須賀線の久里浜行きに乗り換える。
この旅のゴール&スタート 東京駅に到着!!
朝東京駅を上越新幹線で発ってから13時間22分。
再び東京駅まで帰ってきた。ひたすら列車に乗る行程ではなく、適度に下車し、珍しい駅やスポット、おいしいご当地のものを食べることができたりと、1日とは思えない満足度だった。
来年もキュンパスが発売された際は、読者の皆さんも、適度に観光し行程に余裕を持たせるのはいかがだろうか。
ここまで長文を読んでいただきありがとうございました!!
前編をご覧になっていない方はぜひ前編もご覧ください。


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