東大教員ら理事の財団、9000万円流用…元特任教授が「費消していた疑い」
完了しました
東京大学は10日、東大の産学協同事業の事務を代行する一般財団法人「総合研究奨励会」(東京)の70歳代の男性事務局長が、事業の費用を自身が代表を務める別法人に送金し、計約9000万円を私的に流用していたと発表した。事務局長は9日付で解雇された。奨励会は業務上横領などの疑いで刑事告訴も検討している。
東大と奨励会によると、奨励会は東大の工学部9号館に事務所を構え、大学院工学系研究科の教員らが民間企業と行う研究会やセミナーの資金管理、経理などの事務を代行している。理事会役員のほぼ全員が同研究科の教員で、事務局長も約10年前まで特任教授だった。
事務局長は2016年から26年にかけて、東大や民間企業などからの業務委託で得た収益を120回以上にわたって、自身が代表理事を務める別法人に再委託費名目で振り込んでいた。
別法人は奨励会と同じ住所に登記されていた。再委託できる体制はなかったといい、奨励会は流用した費用について「自己の利得のために費消していた疑いがある」としている。奨励会の監査で今年に入り発覚。報告を受け、東大も4月以降、調査していた。
東大は、世界トップレベルの研究力を目指す「国際卓越研究大学」の公募に申請しているが、ガバナンス(組織統治)に課題があるとして継続審査となっている。