セブン&アイ資本提携で独立路線に転機、AI活用で企業価値向上へ
ポイントサービスの普及でコンビニは利用者の属性や購買動向を把握しやすくなった。決済事業者や通信事業者が加われば、他店での購買履歴や人流などを含む、より幅広いデータを活用できる可能性がある。消費動向の分析精度が高まれば、販促やアプリ広告の効果向上につながる。
ファミリーマートの小谷建夫社長は「強力なプラットフォーマーである楽天と、リアルな顧客接点を持つファミリーマートが連携を深めることは、両社の価値を高める意義深いチャレンジだ」と強調した。
決済事業者にとってもメリットは大きい。実店舗網を持つコンビニとの協業により、日常利用に伴う決済回数の増加が期待でき、顧客の囲い込みにもつながる。
ローソンはPonta経済圏
ローソンは、三菱商事とKDDIの共同経営体制の下、共通ポイント「Ponta」を軸に顧客接点を強化している。有料会員サービス「auスマートパス」を「Pontaパス」に刷新し、ローソンで使えるクーポンや、au PAY利用時のPontaポイント還元率を高める特典を導入した。
ローソンの店舗網に、KDDIの通信・決済サービスやPontaの会員基盤を組み合わせ、来店頻度や利便性の向上につなげる狙いだ。三菱商事とKDDIは、AI・デジタルトランスフォーメーション(DX)技術も活用しながら、ローソンを「未来のコンビニ」へ変革していくとしている。
AI活用で店舗改革
コンビニではAIを活用した店舗改革も進む。ローソンは昨年、高輪ゲートウェイにオープンした店舗では、カメラが棚の前で迷う顧客の動きを検知し、売れ筋商品やおすすめ商品をモニターに表示する。店内の一角には個室を設け、AIアバターを通じてスマートフォン契約や金融、健康管理など幅広い相談に対応する。
セブンも品出しや清掃作業の省人化に取り組む一方、デジタル化では苦い経験を持つ。19年に立ち上げた決済事業「セブンペイ」は、セキュリティー対策の不備により、わずか3カ月で撤退を余儀なくされた。