いつでもおいで「こどものこころ外来」
医療・健康・介護のコラム
小5息子がASDと診断 普通の子とは違うのだと思うようになった両親 大事なことは親失格と思わず「安心して悩む」
まさと君(仮名)は小学5年生で、1年生の時に自閉スペクトラム症(ASD)と診断されました。学校での支援について迷っているということで、担任の先生の勧めで、ご両親と一緒に当院を受診しました。
会ってみると、まさと君自身はあまり困っていることはないようです。一方、お父さんとお母さんは、いろいろと相談したいことがあるご様子でした。お聞きしたところ、まさと君は現在、特別支援学級を利用していますが、このまま支援を続けた方がいいのか迷っているとのこと。ただ、支援のことだけでなく、息子の診断そのものに対しても様々な思いを持たれているようでした。
まさと君は、乳幼児健診等で指摘されることはなかったものの、幼少期からコミュニケーションの苦手さやこだわりがありました。幼稚園では他の子と仲良くするのが難しかったり、登園を渋ったりしたこともありました。ご両親は育てづらさを感じて、幼稚園の先生に相談したところ、病院の受診を勧められました。ただし、平日はご両親ともに仕事が忙しいこともあって、受診するタイミングがないままだったそうです。
小学校に入ってからは友達とトラブルになることもあったため、担任の先生の勧めで病院を受診したところ、ASDと診断されました。ご両親は、診断されてからは複雑な思いが湧き出てきたといいます。「ASDと言われて、自分の育て方が悪かったのかもしれない。もっと早くに受診していればよかったのかもしれない。いろいろなことを考えました」。そして、一番つらかったことは「普通の子とは違うのだな」と思うようになったこと。
「診断されるまでは普通に学校に行って、就職していくのだろうなと漠然と思っていました。でも、そうではないのかもしれない。そんな現実を突きつけられたような気がして、診断をすんなりとは受け入れられませんでした」と当時の苦しい気持ちを明かしてくださいました。
また、学校についても、胸のうちを率直に伝えてくださいました。「特別支援学級を利用することになって、感謝はしています。でも、本音では普通学級にいてほしいと思う。自分の子を特別に扱ってほしくないという思いもあります。今のままでは息子も苦しそうだし。学校にも迷惑がかかるし。他の子にも迷惑がかかるかもしれない」。葛藤があったことも打ち明けてくださいました。
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