「ブログで歌詞を引用したらJASRACから警告が来た」という件が話題になっているようですが、まず整理したいのは、JASRACから警告が来たことと、著作権侵害が法的に確定したことは別という点です。
JASRACは著作権者から信託を受けて権利を管理する一般社団法人であり、警察や行政機関のような捜査権・取締権を持つ組織ではありません。
そのため、利用実態を"調査"した結果、「許諾が必要な利用である可能性がある」と判断した場合には、権利者に代わって照会や警告を行うことがあります。
一方で、「適法な引用(著作権法第32条)に当たるかどうか」は法的評価の問題であり、JASRACが一方的に認定・確定できるものではありません。
利用者が「引用に当たる」と説明し、JASRACがその説明を踏まえて対応を見直すこともあり得ますし、双方の見解が一致しない場合には、最終的には裁判所が判断することになります。
つまり、「JASRACが警告した=違法が確定した」でもなく、「引用だと言っている=必ず適法」でもありません。
このような事案では、JASRACによる照会や警告はあくまで著作権管理業務の一環として行われるものであり、その通知自体が法的判断や違法性の確定を意味するものではありません。引用の成否を含む法的評価は、当事者間の協議や、必要に応じて裁判所の判断によって決まることになるかと思います。