37万本超の処方薬が自主回収。米で「抗うつ薬」から『発がん性物質』検出、絶対にやってはいけないNG行動【米FDA発表】
意外と身近?食品や日用品にも含まれるニトロソアミンの正体
ジョンソン=アーバー医師によると、ニトロソアミンは「ニトロソ化合物」と「アミン化合物」が結合してできる化学物質の総称で、何百種類も存在する。驚くべきことに、私たちはこれを日常的に摂取しているのだ。最も曝露量が多いのはタバコ製品。 医薬品にニトロソアミンが混入する場合、その多くは製造プロセスの過程で意図せず予期せぬ形で生成されてしまうのが一般的な原因とされている。
ニトロソアミンとがんの因果関係と体が持つ働き
ニトロソアミンとがんの関係は少し複雑だ。「特定のニトロソアミン化合物には変異原性(DNAに変化を与えて突然変異を引き起こす性質)があり、がんの発症に影響を与える可能性がある。しかし、すべてのニトロソアミンががんのリスクを高めるわけではない」とジョンソン=アーバー医師は言う。アラン博士も、ニトロソアミンはDNAの切断を引き起こすことがあるが、こうした損傷は太陽光の紫外線などによっても日常的に起きていると説明する。私たちの体には、傷ついたDNAのコンディションを整え、エラーを修正する働きが備わっている。問題は、体が対処できるキャパシティを超えたときなのだ。
本当に恐れるべき?リスクを左右する「累積曝露量」の本質
では、私たちはどの程度この問題を心配すべきなのだろうか。アラン博士は「曝露される量と、その期間が重要だ」と強調する。「私たちは毎日、低レベルのニトロソアミンに曝露している。だから今すぐパニックになる必要はない。本当のリスクは、長期間にわたる累積的な曝露だ」と言う。また、がんの発症は遺伝的要因と環境要因が複雑に絡み合って起こるため、個人の状況によってリスクは大きく異なる。ジョンソン=アーバー医師も「汚染された医薬品の使用による健康への悪影響のリスクは、依然として低いレベルに留まっている」と同意し、冷静な対応を呼びかけている。
【重要】自己判断での薬の中止は厳禁!正しい対処法を知ろう
もし自分が対象の薬を飲んでいるかもしれないと思っても、絶対にやってはいけないことがある。それは、自己判断で突然薬の服用を止めることだ。デュロキセチンのような抗うつ薬を急に中止すると、めまいや頭痛、あるいは「ブレインザップ」と呼ばれる脳に衝撃が走るような激しい離脱症状を引き起こす危険性が非常に高い。FDAの回収通知でも、服用の即時中止は勧告されていない。今回の回収は米国内の特定ロットが対象だが、もし不安がある場合は、安全に治療を続けるためにも専門家と一緒に次のステップを考えていくのが最善の方法なはずだ。まずは主治医に相談してみよう。