文部科学省が全国の小中高校を対象に政治的中立性を確保して校外活動を実施したかどうかを確認する調査を開始したことに関連し、沖縄県の玉城デニー知事は9日、「点検や確認は一定必要だが、その後の判断は現場が萎縮することがないようお願いしたい」と述べた。学校現場が平和学習の実施に萎縮しかねないとする懸念を示した形だ。
給食費支援に関する要望で文科省を訪れ、記者団の取材に応じた。玉城氏は「さまざまな教育の萎縮への懸念に対し、そうはならないと文科相からもしっかりと発信してほしい」とも語った。
同県名護市辺野古沖で平和学習中だった同志社国際高校(京都)の生徒が死亡した船転覆事故を受け、文科省は政治的中立性に関する調査を開始。各学校が研修旅行を含む校外活動の実施にあたり、政治的中立性を確保し、意見の割れるような政治課題には多様な見解を生徒に提示したかなどの自己点検結果について回答を求めている。
文科省は5月、同志社国際の実施した平和学習は政治的中立性に反していたとの見解を公表したが、教職員組合や一部の新聞などは「現場が萎縮する」と反発する。一方、松本洋平文科相は記者会見などで「萎縮する必要はなく、適切な平和学習は進めてほしい」と繰り返し強調している。