■研究概要
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研究機関:スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)。
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発表媒体:『Frontiers in Neuroscience』(2023年5月19日付)。
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内容:ポジティブな発声音を左耳から聞くと脳がより強く活性化することを発見。
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対象:20代半ばの健康な男女13名。
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使用技術:**fMRI(機能的磁気共鳴画像法)**による脳活動の測定。
■実験条件
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音源の方向:右・左・前方から提示。
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音の種類:人の発声音と環境音を区別。
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感情的分類:ポジティブ・ネガティブ・ニュートラルの3種に分類。
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各方向から音を提示し、一次聴覚野の反応を比較。
■音素材の具体例
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ポジティブ発声音:赤ちゃんや大人の笑い声、男女のエロティックな声。
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ネガティブ発声音:叫び声、嘔吐音、乱闘音。
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ニュートラル発声音:意味のない母音(例:「アー」「ウー」)。
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ポジティブ環境音:拍手、缶ビールを開けて注ぐ音。
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ネガティブ環境音:時限爆弾の音、事故音、ガラス破砕音。
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ニュートラル環境音:風の音、電車通過音。
■主要結果
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一次聴覚野は、左側から聞いたポジティブな発声音に対して最大の活性化を示した。
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同じ音声を右側または前方から提示した場合、活性化は見られなかった。
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ネガティブ・ニュートラルな音声および全ての環境音では有意な活性化が確認されなかった。
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左耳からのポジティブな音声のみが、右脳・左脳双方の一次聴覚野を強く刺激。
■研究者の見解
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主任研究者:サンドラ・ダ・コスタ(Sandra da Costa)氏。
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結論:脳は左方向からのポジティブな人の声を優先的に識別・処理する傾向がある。
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本結果は、「右耳=左脳」「左耳=右脳」とする従来の脳半球理論とは異なる。
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右脳と左脳の両方の一次聴覚野が関与している点で、旧説を超える発見。
■関連する既存知見
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EPFLの過去研究では、人は後方からの音に対してより敏感な情動反応を示すことが報告されている。
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音の方向が感情的反応に影響することを支持。
■応用可能性
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励まし・応援・エロティックな言葉など、ポジティブな発声を左耳方向から聞かせることで、感情的効果が高まる可能性。
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ASMRやバイノーラル録音など、音の方向性を活かしたコンテンツ制作への応用が期待される。
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進化的意義やポジティブ環境音との違いは未解明。