性暴力コンテンツ野放しの日本 「雲泥の差」韓国の削除対応とは

性的ディープフェイクが拡散している実態を伝える毎日新聞紙面
性的ディープフェイクが拡散している実態を伝える毎日新聞紙面

 違法な性的コンテンツが日本から他国に流入している――。

 国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」が2025年9月に韓国で実施したデジタル性暴力対策に関する現地調査の報告書がまとまった。

 調査の中では、韓国側から日本への「苦情」も飛び出したという。

 韓国はデジタル性暴力を取り締まる法律が迅速に整備され、公的機関が削除にあたる。一方、日本では大多数が野放しだ。

 「日本と韓国は何もかも違う。雲泥の差だ」

 現地調査に加わった副理事長で弁護士の伊藤和子さんは訴える。なぜ日韓で差がついたのか。伊藤さんに聞いた。【聞き手・待鳥航志】

  <主な内容>
 ・韓国「被害者を守る」意思の表れ
 ・性的画像を削除する公的機関の体制は
 ・削除の条件 被害申告や立件問わず
 ・日本の対策「被害の傷を広げている」
 ・日本の性的コンテンツ、世界に拡散
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立ち遅れる日本

 ――今回、なぜ韓国を調査したのでしょうか。

 ◆韓国は性的ディープフェイクなどデジタル性暴力への対策に関する先進国です。性的画像が流布した場合、その削除を支援する仕組みが公的に整備されています。

 人工知能(AI)技術を使い、被害の申告を受けた性暴力コンテンツは半永久的かつ自動的にモニタリング・検知され、削除される仕組みです。

 一方、日本は公的機関による削除の仕組みがそもそも整備されておらず、非常に立ち遅れています。韓国の関係機関を視察し、4月には日本政府に対し性的ディープフェイクの製造や流布、視聴や保存を処罰対象にすることを求める提言書を提出しました。

日韓に「雲泥の差」

 ――特に、どんな点で違いを感じましたか。

 ◆何もかも、ですね。日韓には「雲泥の差」があります。

 現地調査で強く感じたのは、韓国の「女性や子ども、被害者を守る」という意思です。

 関係機関の担当者は「被害者を中心に支援の制度や運用を設計している」と明確におっしゃっていました。

 性的ディープフェイクや盗撮などの性暴力コンテンツをインターネット上で流布された場合、被害者は被害内容や流出先のURLを通信アプリ「カカオトーク」やウェブ申請フォームに投稿する…

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