【巨人】井上温大の発想転換!「たとえ調子が悪くても」メンタルトレーナーと話し合いたどり着いた大胆な考え きっかけは4回KOの5月阪神戦
◆JERAセ・リーグ 中日0―1巨人(5日・バンテリンドーム) 正念場で、巨人の井上温大投手(25)はいつにも増して冷静だった。6回2死満塁、リードはわずか1点。「とにかく低めを振らせて、何か起こそうと」。外角低めのフォークで石川昂のバットに空を切らせ、この日最大のピンチを切り抜けた。堂々かつ、静かにマウンドを後にした。7回3安打0封で今季7勝目。6月14日から続く連続無失点記録を20回1/3に伸ばした。 【写真】井上温大が竈門炭治郎を「完コピ」 復活の「呼吸」は使えるか? 5種の変化球を操る背番号97がこの日の武器に選んだのはスライダー。初回から積極的に投じた。「試合で投げていく中で、簡単に(ストライクが)入る球種だった。うまく使えて投手有利で勝負できた」。直球に次ぐ配球で相手をかわし、6回1死二塁からは石伊を外角低めのスライダーで見逃し三振。右打者が6人並ぶ打線も「特に意識することなく」と、肝の据わった投球で8Kを奪った。 大きく生まれ変わるきっかけがあった。4敗目を喫した5月22日の阪神戦(東京D)。被安打10のうち右打者に8本を許し、4回を自己ワーストタイ7失点でKO。登板後向かった先は、定期的に指導を受けるメンタルトレーナーの元だった。みっちり話し合う中で、ある一つの考えに納得した。「投球にも良い間違い方とそうでないものがある。たとえ調子が悪くても、なるべく良い間違いができるように」 これまでは右打者の内角への球に完璧さを求めていた。失投を防ごうとするあまり、本来の腕の振りにならないこともあった。正解だけを求めるのではなく「良い間違いはOK」と発想を転換。内角へボール気味にずれることを受け入れると気持ちが楽になり、真ん中寄りに入る投げミスが減った。この日は4回2死から4番・細川の膝元をえぐる148キロ直球で見逃しK。「狙い所が増えた」。しっかり腕を振れるようになったことで、左腕はまた一つ強くなった。 2週連続の白星でチームトップの7勝目。橋上監督代行も「最後(6回)の三振には彼の成長を感じた」と目を見張る。「ピンチを抑える成功体験が増えている。いいイメージで打者と勝負できています」。経験を積む7年目の温大は、誰よりも頼もしい。(北村 優衣) 清水 隆行Point 井上は投げる球だけでなく、メンタルを含めて強くなったと感じた。打線が停滞気味で重い展開が続いた中日との3連戦。わずか1点のリードで追加点がなく、5回に味方のエラーでピンチを作り、1番から始まった6回には2死満塁。厳しい状況の中でも精神的にへこたれることなく、投げミスをせずに乗り切った。ボールが先行しても慌てる様子は見せないし、成長を感じる。元々、ずば抜けていい球を持ちながら結果が伴わなかったが、結果が出始めて自信を持って投球をしている。
報知新聞社