週刊新潮にて、佐藤二朗さん本人が取材に応じ、一連の経緯について詳しく語りましたので、その内容をわかりやすく説明します。
佐藤さんは、週刊文春の記事について、事実関係が大きく歪められており、記事全体を通して自分を貶めることが目的になっているように感じたと話しています。
まず、橋本愛さんの事務所は当初、日常的な身体接触については問題ないという認識だったそうです。
それにもかかわらず、撮影中に佐藤さんの指が橋本さんのアゴに触れたことが、突然問題視されました。
その後、チーフプロデューサーから初めて橋本さんにトラウマがあることを知らされ、身体接触を控えるよう求められます。
しかし、どのような接触がNGなのかを質問しても、明確な説明はなく、曖昧な返答しか得られませんでした。
橋本さんの事務所に振り回されているだけで話が進まないと感じた佐藤さんは、橋本さん本人と話すため楽屋を訪れたとのことです。
文春では「二人きりで話したいと求めた」と報じられましたが、佐藤さんによれば事実とは異なります。
橋本さんのトラウマを知らないメイク担当や衣装担当への配慮から退出をお願いしただけで、橋本さんのマネージャーは同席していたとのことです。
その場で佐藤さんは、「トラウマは尊重しますし、可能な限り気を付けますが、夫婦役を演じる以上、絶対に身体接触をしないという約束はできません」と伝えました。
橋本さんは頷いていたものの、その後約1時間半、楽屋に閉じこもったそうです。
撮影現場は騒然となり、橋本さんの所属事務所社長も現場へ駆けつけました。
その場で橋本さんは佐藤さんに対し、「佐藤さんは芝居ファーストかもしれませんが、私は違います。だから肩や腕以外に触れる必要がある場合は、事前に確認していただきたいです」と伝えたといいます。
この出来事をきっかけに、佐藤さんは他の共演者との接し方まで過敏になり、自分が誰かに触れられても反応してしまうようになったそうです。
演技にもブレーキがかかり、睡眠も十分に取れなくなり、精神的に追い込まれていったと語っています。
状況を改善したいと考えた佐藤さんは、再び橋本さんの楽屋を訪れました。
その際、「橋本さんの心の傷が最大限尊重される社会であってほしい。しかし、夫婦役を務める相手に対し、日常的な身体接触の制限を事前に共有せず求めていくのであれば、役者は続けるべきではないと僕個人は思います。今回は二人でいい芝居をして、いい作品にしましょう」と伝えたところ、橋本さんは笑顔で応じたとしています。
しかし、その後はフジテレビのコンプライアンス対応が始まります。
佐藤さんによると、フジテレビのコンプライアンスを担当していたシティユーワ法律事務所の江黒早耶香弁護士から事情聴取を受け、以前の身体接触をハラスメントと決めつける前提で、脅しのような聴取を受けたと感じたそうです。
経緯を説明しても十分に聞き入れてもらえず、最初から加害者と決めつけられているように感じたとしています。
さらに、「橋本さんと二人きりの時は雑談もしてはいけない。ただし、大人数でいる時は自然に接してください」という指示も受けたとのことです。
この頃には睡眠障害がさらに悪化し、一睡もできない日が続き、大学病院で抑うつ状態と診断されたそうです。
自分の身を守るため、そして雑談をしたと後から問題視されないようにするため、橋本さんとの接点を極力減らしました。
しかし、その行動について文春は、「佐藤さんが橋本さんを遠ざけた」と、ハラスメントであるかのように報じました。
さらに、フジテレビのドラマ部門トップである第1スタジオ局長からは、「コンプラ部門にクレームが来ています。橋本さんに挨拶くらいはしてください」と注意を受けたといいます。
そして、第10話と最終話の脚本には抱き合う場面があったため、身体接触ができない状況を受けて、土壇場で脚本を書き換えざるを得なくなりました。
佐藤さんは、演者の都合で脚本を変更することは脚本家に失礼だと考え、チーフプロデューサーを通じて脚本家の矢島弘一さんへ謝罪を伝えてほしいと依頼しました。
ところが、その謝罪は矢島さんにはまったく伝えられていなかったとのことです。
このように、世間を大きく騒がせたハラスメント騒動ですが、実際は佐藤さんによるハラスメントではなく、佐藤さんに向けられたハラスメントでした。
このインタビューを読む限り、佐藤さんは加害者ではなく、完全な被害者でした。
そして、文春、フジテレビ、弁護士、橋本さん側、それぞれの対応が結果として佐藤さんを追い詰めていったように見えます。
まるで、それぞれが足並みを揃えて佐藤さんを追い詰めていたかのようにさえ思えます。
少なくとも僕には、それらすべてが佐藤さんに対する悪質なハラスメントだったように感じました。