「候補者のポスター探すの大変だった」…東京都知事選挙で異例の掲示板、猛暑の中を去る
完了しました
東京都内各地で8日、都知事選のポスター掲示板の撤去が始まった。候補者が乱立した今回選は、選挙と無関係な同一のポスターが大量に貼られたほか、掲示枠が足りなくなって都選挙管理委員会が候補者に枠外の掲示を求めるなど混乱が相次いだ。
都内最多の897か所の掲示板がある世田谷区ではこの日、厳しい暑さの中、撤去業者が手分けして作業を進めていた。作業を統括する男性(76)によると、どの候補者のものかわからないポスターが大量に貼られたり、クリアファイル入りのポスターが枠外にぶら下がったりする掲示板が多数あったという。「15年ほど掲示板の設置に関わってきたが、今回は異常事態。次の選挙はどうなるのか」と心配そうに話した。
今回選には過去最多の56人が立候補。うち24人は政治団体「NHKから国民を守る党」とその関連団体が擁立した候補で、同党は寄付した人に対し、候補者用の枠に自作ポスターを貼ることを認めた。
その結果、風俗店の広告や犬の写真など選挙と無関係のポスターが貼られる事態となり、批判が集まった。しかし、同党の立花孝志党首は5日の記者会見で、「法律が変わらない限りはやろうと思っている」と今後の選挙でも続ける意向を示している。
都知事選で投票した有権者からは、ポスター掲示を巡る問題に困惑や制度改正を求める声が聞かれた。
葛飾区の看護師(42)は「選挙と無関係のポスターが多すぎて、見たい候補者のポスターを探すのが大変だった」とこぼした。板橋区の男性会社員(43)は「掲示板の費用が余分にかかり、私たちの税金が使われたと思うと腹立たしい。選挙制度を見直すきっかけになってほしい」と話した。