Outlookでメールを送ろうとしたときに、添付ファイルのサイズエラーが出る、メールが受信できない、添付ファイルだけ開けないといったトラブルが起きることがあります。原因は、添付ファイルのサイズだけとは限りません。Outlook.comではOneDriveの空き容量、企業向けOutlookではメールボックス容量や管理者ポリシー、さらに相手先のメールサーバーやセキュリティ設定が関係することもあります。特に2026年現在は、パスワード付きZIPファイルをメール添付で送り、パスワードを別送するPPAP運用の廃止がさらに進んでいます。受信側でパスワード付き・暗号化された添付ファイルを自動削除する企業も増えているため、送信者側では送れたつもりでも、相手には本文だけ届いて添付ファイルが届いていないケースがあります。そのため、大容量ファイルや重要ファイルは、メールに直接添付するよりも、OneDrive、SharePoint、Box、Googleドライブなどのクラウドストレージで共有する方法が実務上の標準になりつつあります。本記事では、Outlookのメールボックス容量やOneDrive容量を確認する方法、空き容量を増やす方法、大きいファイルを安全に共有する方法、添付ファイル付きメールが送れないときの対処法を解説します。
Outlookの容量不足を解決するには、どの容量がいっぱいになっているのかを切り分けることが大切です。主に確認すべき容量は次の2つです。
個人向けの無料版Outlook.comでは、メールボックス容量とは別に、OneDrive容量も添付ファイルの利用に関係します。無料アカウントの場合、メールボックスは15GB、OneDriveは5GBが基本枠です。2023年以降、Outlook.comの添付ファイルはOneDrive側の容量にも影響する仕様になっているため、OneDriveがいっぱいになると、メール本文は読めても添付ファイルを開けない、添付ファイル付きメールを送受信できない、といった症状が出ることがあります。Microsoft 365 Personalなどの有償プランを利用すると、Outlook.comのメールボックス容量は50GBに拡張され、OneDrive容量も大きくなります。無料版で容量不足が頻繁に起きる場合は、不要データの整理に加えて、有償プランへの切り替えも検討しましょう。一方、企業向けのMicrosoft 365 / Exchange Online環境では、添付ファイルは基本的にメールボックス容量や組織のポリシーに従って扱われます。ただし、新しいOutlookやWeb版OutlookではOneDriveやSharePointを使ったクラウド添付が利用しやすくなっており、メールボックスを圧迫しにくい運用ができます。
デスクトップ版Outlookでは、アカウント情報画面からメールボックスの使用量を確認できます。
Outlookを開き、[ファイル]をクリックします。[メールボックスの設定]に、現在の使用量と利用可能な容量が表示されます。不要なメールを削除しても容量がなかなか減らない場合は、削除済みアイテムや迷惑メールフォルダーにメールが残っていないか確認しましょう。削除済みアイテムを空にすることで、実際の空き容量が増える場合があります。容量を大きく使っているメールを探す場合は、添付ファイル付きメールやサイズの大きいメールを検索して整理すると効率的です。
個人向けOutlook.comを利用している場合は、メールボックス容量だけでなくOneDrive容量も確認してください。ブラウザでOneDriveにアクセスし、画面左下などに表示されるストレージ使用状況を確認します。OneDriveが上限に近い、または上限に達している場合は、次の対応を行いましょう。
Outlook側でメールを削除しても、OneDriveの不要ファイルやごみ箱が残っていると容量不足が解消しないことがあります。添付ファイルが開けない、添付ファイル付きメールだけ送れないといったトラブルが続く場合は、OutlookとOneDriveの両方の容量を確認しましょう。
Outlookクライアントでは、環境によって20MB前後までの添付ファイルを送信できる場合があります。Microsoft 365法人環境では、Exchange Online側の設定により最大150MBまで上限を引き上げられるケースもあります。ただし、Outlookアプリ側の既定上限が20MB前後に設定されている環境もあり、サーバー側では許可されているのにOutlook側で止まることがあります。また、メールは自分の環境だけで完結しません。自社では50MBや150MBまで送れても、相手先のメールサーバーが20MBまでしか受信できなければ、配送エラーになる可能性があります。多くのメールサービスは20〜25MB前後を上限としており、企業内メールでは10MB程度に制限されていることも珍しくありません。さらに、添付ファイルは送信時にMIMEエンコードされ、元のファイルサイズより約33〜40%大きくなります。たとえば15MBのファイルでも、メール送信時には20MB前後として扱われる場合があります。そのため、相手の受信環境が不明な場合は、メール添付は10MB前後までを安全圏と考え、最大でも15MB以内に抑えるのがおすすめです。それ以上のファイルは、最初からOneDriveやSharePointなどのクラウド共有リンクで送る方が確実です。
ファイルサイズの目安は次の通りです。解像度やファイル形式によって大きく変わります。
| ファイル種類 | 20MB相当の目安 | 参考 |
| 動画(MP4) | 1〜2分 | 1秒あたり約0.25MB |
| 画像(JPEG) | 5〜20枚 | 1枚あたり約1〜4MB |
| PDFファイル(モノクロ) | 40〜200ページ | 1ページあたり約100〜500KB |
| PDFファイル(カラー) | 20ページ前後 | 1ページあたり約1MB |
動画や高解像度画像はサイズが大きく、数秒の動画や数枚の画像だけで上限を超えることがあります。
サイズを知りたいファイルが入っているフォルダーを開きます。
[表示]をクリックして、[詳細]を選択します。
ファイルのサイズが確認できるようになりました。表示を変更せずに確認したい場合は、ファイルのプロパティを確認します。
サイズを確認したいファイルをクリックすると、右側にファイルのプロパティが表示されます。ファイルの上にマウスを乗せてもサイズを確認できます。
複数のファイルをまとめて送る場合は、合計サイズを確認しましょう。
[Ctrlキー]を押したまま、確認したいファイルをひとつずつクリックします。プロパティのサイズ欄に、選択したファイルの合計サイズが表示されます。
フォルダーのサイズは一覧のサイズ欄に表示されないことがあります。フォルダーのサイズを確認する場合は、フォルダーのプロパティを開きます。
該当のフォルダーを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。
フォルダーサイズが表示されます。
添付ファイルは手軽ですが、ファイルサイズが大きすぎると次のような問題が起こります。
国内では、PPAP運用の廃止が金融機関や一般企業にも広がっています。たとえば三菱UFJ銀行は、2026年7月18日以降、役職員がファイルを送る際は原則としてメール添付をやめ、専用ダウンロードサイトのURLを本文に記載する方式へ移行すると発表しています。受信者はリンク先にアクセスし、別送されるパスワードでファイルをダウンロードする運用です。また、受信側でパスワード付き添付ファイルを削除する運用も実際に始まっています。エンバーポイント社は2026年6月8日から、外部から届いたメールにパスワード付き・暗号化された添付ファイルが含まれている場合、メール本文は受信しつつ添付ファイルだけを自動削除するポリシーを開始しました。この場合、本文には削除された旨が追記されますが、送信者側にエラー通知が返らないため、送った側が未達に気付きにくい点に注意が必要です。つまり、大きいファイルやパスワード付きファイルをメールに直接添付すると、相手に届かない、届いても添付だけ消えている、というリスクがあります。重要なファイルほど、事前に相手先の受信ルールを確認し、クラウド共有リンクや指定システムへのアップロードを利用しましょう。
ファイルサイズが大きい場合は、次の方法で共有します。
2026年現在、業務で最もおすすめしやすいのはクラウドストレージによる共有です。メール添付の上限や相手先の受信制限に左右されにくく、アクセス権限、共有期限、編集可否を管理しやすいためです。Gmailでは25MBを超える添付ファイルがGoogleドライブのリンクとして扱われ、iCloudメールのMail Dropでは最大5GBのファイルをクラウド経由で送付できます。主要メールサービスでも、大容量ファイルはメール本文に共有リンクを記載して送る考え方が一般化しています。
ファイルサイズを小さくする方法として、zip形式で圧縮する方法があります。複数ファイルやフォルダーをひとつにまとめたい場合にも便利です。
ただし、パスワード付きZIPファイルは原則避けましょう。PPAPは盗聴対策として十分ではなく、ウイルスチェックをすり抜ける悪用例もあるため、多くの企業で廃止が進んでいます。相手先の受信システムによっては、パスワード付きZIPに限らず、暗号化された添付ファイル全般が自動削除されることもあります。ZIP圧縮は、あくまでサイズを少し小さくしたい場合や、複数ファイルをまとめたい場合の手段です。機密情報や重要ファイルを送る場合は、後述するクラウドストレージでアクセス権限を設定して共有する方法を優先しましょう。
ファイルを右クリックし、[ZIPファイルに圧縮する]をクリックします。
圧縮(zip形式)フォルダーが作成されました。例では、ファイルサイズが12,502KB(12.5MB)から9,634KB(9.6MB)に圧縮されています。ただし、画像・動画・PDFなどはすでに圧縮されている形式が多く、ZIPにしても大きく減らないことがあります。圧縮しても10〜15MBを超える場合は、メール添付ではなくクラウド共有に切り替えましょう。
大きなファイルを送る場合は、OneDrive、SharePoint、Googleドライブ、Box、Dropboxなどのクラウドストレージにファイルをアップロードし、共有リンクをメール本文に貼り付ける方法がおすすめです。この方法なら、メールにファイル本体を添付しないため、メールボックス容量を圧迫しにくく、相手先の添付ファイル制限にも引っかかりにくくなります。アクセスできる相手を指定できるため、機密情報を扱う場合にもメール添付より管理しやすい方法です。
新しいOutlookやWeb版Outlookを使う場合新しいOutlook for WindowsやWeb版Outlookでは、メール作成時にファイルを追加したあと、OneDriveにアップロードしてリンク共有へ切り替えられる機能を利用できます。クラウド添付を使うと、メールにファイル本体を載せずに共有できるため、容量不足対策としても有効です。Microsoftは新しいOutlookへの移行を進めていますが、一般ユーザー向けの自動切り替え開始は2027年3月に延期され、クラシック版Outlookは少なくとも2029年4月までサポートが継続される予定です。企業ではこの猶予期間に、クラウド添付や共有リンクの使い方を社内標準として整備しておくとよいでしょう。また、新しいOutlookでは、アプリを閉じていてもバックグラウンド同期を続ける機能が展開されており、再接続後の送受信がスムーズになっています。OutlookからOneDriveに保存した添付ファイルには、Windowsの保護ビューなどに関係するMark of the Webが付与される動きもあり、添付ファイルの扱いはセキュリティ面でも変化しています。企業環境では、ユーザーがファイルを開くときに編集の有効化を求められる場合があるため、社内の案内や手順書にも反映しておくと安心です。
ここでは、ブラウザからOneDriveにアップロードして共有リンクを取得する基本手順を紹介します。すでにOneDriveにファイルが保存されている場合は、手順2に進んでください。
ブラウザからOneDriveにアクセスし、Microsoftアカウントでログインします。
OneDriveが開きました。
送付したいファイルが保存されているフォルダーを開き、ファイルをOneDriveの画面へドラッグ&ドロップします。アップロードが完了すると、[自分のファイル]に表示されます。
共有するファイルにチェックを入れます。
[共有]ボタンをクリックします。
リンクのコピーにある共有設定をクリックします。
共有の設定画面が開きます。セキュリティを重視する場合は、[特定のユーザー]を選びましょう。[すべてのユーザー]を選ぶと、リンクを知っている人なら誰でもアクセスできるため、社外秘資料や個人情報を含むファイルには不向きです。
[特定のユーザー]を選択した場合は、共有したい相手のメールアドレスを入力します。GmailなどMicrosoft以外のメールアドレスにもアクセス許可を与えられます。
共有相手に編集を許可するかを選択します。閲覧だけでよい場合は、[表示可能]を選択しましょう。Microsoft 365のプランや組織設定によっては、共有期限やパスワードを設定できます。設定できたら[適用]をクリックします。
共有リンクが作成されました。[コピー]をクリックし、メールの作成画面を開きます。
本文に共有リンクを貼り付け、必要な説明を添えて送信します。取引先に送る場合は、リンクの有効期限、閲覧権限、ダウンロード可否を事前に確認しておくと安心です。
受信者は、メール本文に記載されたリンクをクリックします。
別のタブでファイルが開きます。ファイルを保存する場合は、[ダウンロード]をクリックします。
共有を許可されていないアカウントでアクセスすると、ログインを求められ、ファイルを開けません。
画像ファイルが大きい場合は、Windowsの標準アプリでサイズを小さくできます。作業前に、念のため元ファイルをコピーしてバックアップを作っておきましょう。
画像ファイルを右クリックし、[プログラムから開く]、[フォト]の順に選択します。
Windowsフォトで画像が開いたら、画像の上で右クリックし、[画像のサイズ変更]を選択します。
サイズを小さくする方法は主に2つあります。
画像の大きさを変更する場合は、ピクセル値を指定するか、何%縮小するかを選択します。例として50%に縮小すると、ファイルサイズを大きく減らせることがあります。問題がなければ[保存]をクリックします。
画像の大きさは変えずにファイルサイズを小さくしたい場合は、品質を調整します。品質を下げるほどファイルサイズは小さくなりますが、画質も低下します。用途に合わせて調整しましょう。
添付ファイル付きメールが送れない原因は、ファイルサイズ以外にもあります。主な原因を確認しましょう。
原因が分からない場合は、次の順番で確認すると切り分けやすくなります。
デスクトップアプリ版Outlookで送信できない場合でも、Web版Outlookから送ると改善することがあります。
Web版のOutlookにアクセスします。
[サインイン]をクリックします。
メールが送れなかったアカウントでログインします。
Outlookが開きます。[下書き]に送信しようとしたメールが残っている場合は、そこから送信を試してください。下書きに見つからない場合は、自分宛てにテストメールを作成し、送信できるか確認しましょう。それでも送信できない場合は、添付ファイルを外して本文だけ送れるか、OneDrive共有リンクなら送れるかを試すと、原因を特定しやすくなります。相手先で添付ファイルが削除される可能性がある場合は、添付ファイルを再送するのではなく、共有リンクに切り替えて送る方が確実です。
Outlookのメールボックス容量がいっぱいになるのを防ぐには、日頃の運用も重要です。
Gmailでは25MBを超える添付ファイルがGoogleドライブのリンクとして送信されるなど、海外の主要メールサービスでも大容量ファイルはクラウド共有に切り替える考え方が一般的です。相手が海外企業の場合も、添付ファイルの上限やセキュリティポリシーは自社と異なる可能性があります。最初から共有リンクで送ることで、相手のメールボックス圧迫や配送エラーを防ぎやすくなります。企業でOneDriveやSharePointを添付ファイルの代替として本格的に使う場合は、ストレージ容量の計画も必要です。MicrosoftはOneDrive単体プランの新規販売終了や追加ストレージアドオンの提供など、クラウドストレージのライセンス体系を見直しています。今後クラウド共有の利用が増えるほどストレージ需要も増えるため、必要な容量、保存期間、外部共有ルールをあらかじめ整理しておきましょう。
Outlookでメールが送れない、受信できない、添付ファイルが開けないときは、メールボックス容量だけでなくOneDrive容量、添付ファイルサイズ、Outlookアプリ側の上限、相手先の受信制限を確認しましょう。特に個人向けOutlook.comでは、OneDriveの無料枠5GBが添付ファイルの利用に影響します。不要なデータやごみ箱を整理し、必要に応じてMicrosoft 365などで容量追加を検討してください。また、2026年現在はPPAP廃止と添付ファイル制限の流れが強まっています。パスワード付きZIPや大容量添付は、相手に届かないリスクがあります。重要なファイルや大きなファイルは、OneDriveなどのクラウドストレージで共有し、アクセス権限や有効期限を設定して安全に送るのがおすすめです。
Outlookの容量不足対策としても、ファイル共有の安全性を高める方法としても、クラウドストレージを積極的に活用しましょう。
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