「今」のMisskey解説【基礎知識編】
例によって前置きが長いため、読み飛ばしていただいて構いません。
まえがき
X(旧Twitter)をめぐる環境は日々変わっている。先日からは無課金ユーザーへの投稿制限が実施されるようになり、Misskeyを含めたFediverseでも新規ユーザーの流入が見受けられた。
新興SNSがポストTwitterとして次々に名を上げる「SNS戦国時代」は未だ続いている。Bluesky、Misskey、Threads、タイッツー、mixi2、popopoなど、国内外で様々なSNSやそれに準ずるサービスがリリースされたが、決定的な成功を収めた「覇権SNS」となったものは今のところ現れていないようだ。
そんな中でも「移住先候補」の選択肢の一つとしては今でもMisskeyやMastodonが挙がる事があるようで、Twitterで不具合がある度に「Misskeyがあったのを思い出した」「久方ぶりにMisskeyに来てみた」とログインしてくるユーザーや「Geminiにおすすめされたから」といった理由でアカウントを作成するユーザーも珍しくない事から、もはや一過性のブームというような言葉では片付けられなくなってきている。
独特の機能や空気感などに戸惑うユーザーの声に応え、解説記事なども多く投稿されてきた。
筆者も以前からMisskeyやMastodonなどのいわゆるFediverseについていくつか解説記事を投稿した事があったが、最初に解説記事を投稿してから3年以上時間が経過している事もあり、今回は改めて基本的な要素から解説する事とする。
項目が長いため、今回は解説内容に合わせて記事を分割した。
本稿ではMisskeyの基礎知識について解説する。
なお、解説内容についてはMisskey最大規模サーバー「Misskey.io」に基づくが、他のサーバーでも同様となっている箇所も多いため、参考になれば幸いである。
また、一部過去の投稿と重複する内容が含まれる点にご留意いただきたい。
Misskey基礎知識
そもそもMisskeyとは
Misskeyとは、しゅいろ氏が日本で開発している分散型SNSのプラットフォームである。
「Twitter」や「Instagram」というように単一のサービスを指すのではなく、Misskeyと呼ばれるソフトウェアを使用した「分散型SNS」の種類の一つと捉えるのがよいだろう。
分散型SNSを簡単に定義すると、
大小様々なSNSが独自の文化・機能を携え、運営者や規約などが個別に存在し、相互に接続されている形態
と言えるだろう。
Twitterなどの大手SNSはこの逆で、ひとつの巨大なSNSに大勢の人間が集い、企業や法人が定めた利用規約の下に、運営者や運営企業がユーザーを一元的に管理・監視する「中央集権型」と言える形態を取っている。図で表すと以下のようになる。
同じMisskeyでも様々なMisskeyが存在しており、Misskey.ioはそのうちの一つにすぎないのである。そのため「Misskeyで~」と単に言ってしまうと、Misskeyを用いた分散型SNS全体を指すのか、Misskey.ioの事だけを指すのかが分からなくなるため、注意が必要だ(Mastodonでも同様)。
Misskey.ioの事を言いたいのであれば「Misskey.io」「io」「io鯖」と呼ぶのが正確で丁寧だろう。
MisskeyやMastodonなどの異なる相互に接続しやり取り出来る形態はFediverseと呼ばれている。
その際に用いられる通信の決まりごとはActivityPubと呼ばれるものだが、本稿の趣旨から離れてしまうため、今回は解説を割愛する。
Misskeyの特徴
ユーザー側から見た特徴的な機能は主に以下の点だ。
カスタム絵文字を使用した絵文字リアクションの送信
投稿公開範囲の設定
CW(ネタバレ防止)機能
NSFW(センシティブメディア)設定機能
添付したファイルの管理機能
豊富なカスタマイズ性
投稿の装飾機能
投稿をまとめられるクリップ機能
複数のタイムラインを同時に見る事が出来るデッキUI
特定のテーマに沿ったサーバー内限定のコミュニティ機能
他のサーバーとやり取りが出来る機能
これらの機能を全て使いこなすのには時間がかかるため、一つ一つ慣れていく事をおすすめする。またこれ以外にも様々な機能が備わっており、他のSNSと一見同じように見えて性質が異なる機能も多く存在する。
主な用語
独自の機能が多いだけあって、独自の用語も多い。
下記の用語を覚えておくと良いだろう。
ノート:投稿の事。Twitterでいうツイート(現:ポスト)。
リノート(RN):Twitterで言うリツイート(現:リポスト)。引用リノートも可能。
ホームタイムライン(HTL):自分がフォローしているユーザーのノートが流れるタイムライン。
ローカルタイムライン(LTL):自分が所属しているサーバー内のノートが流れるタイムライン。
ソーシャルタイムライン(STL):HTLのノートに加えてLTLのノートも流れるタイムライン。
グローバルタイムライン(GTL):STLのノートに加えて、自分が所属しているサーバーと接続している他のサーバーのノートや投稿が流れるタイムライン。
チャンネル:特定のテーマに沿って話したい人が集まって交流できる機能。チャンネルをフォローするとHTLにチャンネル内の投稿が流れるようになる。お気に入りに登録すると一覧メニューなどからチャンネルにアクセスすることが可能になる。チャンネル内での投稿は他のサーバーからは見えない。
NSFW(Not Safe For Work):画像や動画、音声ファイルなどの添付ファイルをセンシティブ設定とし、ワンクッション置いてから表示出来るようにする機能。なお、センシティブ設定を行った事によるペナルティや不利になりうる要素はない。
CW(Contents Warning):NSFWとは異なり、投稿内容そのものを隠す機能。NSFWの設定が別に必要な場合がある。
カスタム絵文字:サーバー管理者が独自に追加できる絵文字。「👍️」などのUnicode絵文字と区別されている。Misskey.ioの場合、一定金額以上支援するとカスタム絵文字の追加申請が可能。
ミスキスト:Misskeyユーザーを指す言葉。特にヘビーユーザーを指す。
参考:https://misskey-hub.net/ja/docs/for-users/resources/glossary/
Misskeyはこんな人におすすめ
Misskeyにはおすすめ投稿の表示機能がない。
厳密に言うと、そのサーバー内で多くの人の目に留まったノートを表示するハイライトという機能はあるが、いわゆる「おすすめ投稿」がタイムライン上に流れてくる事はないため、チャンネルやLTL、フォローを活用して自発的な繋がり構築が必要である。
またよく誤解されるのだが、イラストレーターのためのSNSとされる事があるため、イラストを描かない人には向かないと誤認識されている事がある。実体はそうではなく、イラストを描かない人もリアクションで盛り上げる事ができるため、決してイラストレーターだけのSNSではない点に意識しておきたい(Misskey.ioの場合、クリエイターへの有償依頼サービスであるSkebとの連携があるため特に誤解されやすい)。
さらに、検索機能もあまり充実していないため、情報収集にも向いていない側面がある。一応、ハッシュタグに加えてアンテナ機能と呼ばれるエゴサ機能はあるが、自分の関心のある話題が必ずしも流れてくるとは限らない。
強いて言えば、アンテナ機能と併用してハッシュタグ検索を活用するのが現実的である。
まとめると、下記のような人に向いていると言えるだろう。
自分から積極的にフォローするなど、何かしら自発的に動ける人
イラストを描く、写真を撮るなど、何か自分から発信出来る人
他の人の投稿にリアクションを付けるなどして、他者を応援したり盛り上げたりするのが得意な人
チャンネル機能などを活用して、日頃の些細な出来事や自分の好きなコンテンツを話すのが好きな人
サーバーの選び方
ここが最大の障壁とも言えると筆者は考えている。
自分に合ったテーマのサーバーを探して登録するのが王道だが、自分にあったテーマのサーバーがなかったり、そもそもこれと言った運用方針が定まっていない場合はどこのサーバーが良いか迷う事もあるだろう。
サーバーを選択してアカウントを作成する、という流れに慣れていなかったり、自分にあったサーバーが見つからない場合は、ひとまずMisskey.ioにアカウントを作り、情報収集をしてから移る、というのも手だ。
あとがき
本稿ではMisskeyの基礎的な知識を紹介した。
他のSNSとは異なる点が多い故、基礎的な要素だけでかなりの長文となってしまうため、今回は2部構成としている。
基本的な使い方や機能については下記記事を参照していただきたい。
本稿がよきMisskeyライフを送るためのテキストとなる事を、切に祈るばかりである。



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