今年もAWTFの季節がやってきました!世界中から2部門で12人ずつ集めて、世界一を決める大会です!去年はHeuristic部門にのみAIが出場しましたが、今年はAlgorithm部門にも出場し、2部門でAI vs 人間が行われます!今年もOpenAIさんが来ます!
Heurisitc部門は7/7,8の2日間(配信は8日のみ)、Algorithm部門は7/9(配信あり)で配信します!ぜひ見に来てください!
昨年のAI vs 人間の記事はこちら。
今回の見どころ
OpenAIが2部門に出場!エキシビジョンマッチに参加!
AtCoder World Tour Finalsは、Algorithm部門、Heuristic部門の2部門がありますが、どちらにもAIが出場します。
Algorithm部門は「正解のある複数問を何問正解できるか」、Heuristic部門は「最適解が導き出せない問題でどれだけ点数の高い出力を出せるか」を競うことになります。
前回OpenAIが2位相当だったHeuristic部門、運営の反省を活かして「人間が実力を発揮できる環境」を用意
今の一般公開されているAIですが、「4時間コンテストでは課金すれば1位は十分狙えるが、1週間コンテストでは通常は1ページ目(20位以内)に入れない」というのが定説です。ですが、これは「一般の月額使用料の範囲(月$100程度まで)の話」であり、OpenAIさんが新しいモデルを投入したり、何百万円~何千万円分のAPIを使ってきたらどうなるかは未知です。正直前回も「12人なら9位くらいかな?」と思ってたら2位だったので。
正直にいって、前回2位だったのは、「緊張した人間がふがいなかっただけ」だと僕は思ってるところもあります。とはいえ、僕は去年開設者だったので外野からの意見ですし、「慣れない環境で8時間だけ」というのが、厳しかった部分はあったんだと思います。
ですので、今回は、少し人間側が本来の実力を発揮しやすいように、AtCoder側で用意する環境を変えました!
- コンテスト時間を8時間から2日間に変更
- モニターを1台ずつ用意し、ノートPCと合わせて2画面での開発を可能に
- 計算資源としてEC2にてハイスペックなマシンを1台ずつ貸与(のはず)
前回は、AtCoderの初めてのHeuristic部門であったため、選手・運営ともに少し取り組みづらいところがあったと思います。今回は、選手が出来るだけ実力を発揮できる環境を整えたつもりです。人間の本気、人類最高峰の競技プログラミングの戦いを、ぜひ見て言ってください!
Heuristic部門はchokudaiも出るよ!
AtCoder社長のchokudai(僕)も、今回は裏で出場します!自宅環境ですが、競技2日前の、7/5,6の2日間、競技者と大体同じ条件で出場し、8日の解説配信で、僕のスコアも随時公開する予定です。競技プログラミング歴20年目の老兵ですが、今年AtCoderのHeuristic部門に6回出て2回優勝しているので、まだまだ戦えるつもりです。僕を倒さず人類を越えたとは言わせません。去年決勝進出の権利を辞退してAIに負けそうになって滅茶苦茶モヤモヤしたので、ちゃんと決着をつけにいきます。
一応なんですが、「自宅からやるのでちょっぴり有利な環境」ってのがあるので、選手にもし勝っちゃっても、優勝は本戦に出場した選手であることは書いておきます。先に解く分順位表が見れないので、1位ラインを間違えてぼろっぼろな順位になる可能性もあるので、有利不利で言うとトントンくらいです。順位が見れない分、目標点数を読み間違えた結果、一人だけ無謀な点数を目指してたどり着けちゃうこともあります。
これまでAIが出場しなかったAlgorithm部門についにOpenAIが参戦!?
実は、去年の段階では、両方の部門に誘っても、Heuristic部門にだけ出場する、という感じでした。Algorithm部門に出場するAI企業はいませんでした。
そもそも、AtCoderが開催している最高峰のコンテストであるAtCoder Grand Contestは、「AIが解けない問題しか出題しないので、AIを自由に使用して良い」というルールでした。ですが、9か月前、AIによって問題が解かれてしまい、ついにAtCoder Grand ContestでもAIが禁止となりました。これ以前に、AIが「情報オリンピック金メダル相当」などのニュースが出ていたので、いかにAtCoder Grand Contestの問題が難しいかが分かると思います。
あれから9か月が経ちました。その間に、大学生向けの大会であるICPC World Finalでの満点など、様々な成果が発表されています。AtCoder World Tour Finalsにも、ついにAIが出場してきました。
はっきり言います。間違いなく、競技プログラミングの大会において、難しい問題が出るのがこの大会です。ですので、このコンテストの結果によって、以下のことが言えます。
- もしこのコンテストでAIが勝つのであれば、1日以内のAlgorithm部門系のコンテストにおいて、十分に課金したAIに勝てる人間は存在しない。
- もしこのコンテストでAIが全問正解できるのであれば、ほぼ全ての競技プログラミングの問題の問題は、十分に課金することで解くことができる。
これくらいは言い切っていい大会です。本当にレベルの高い参加者と問題で構成されていますし、現在世界中で開催されているAlgorithm系プログラミングコンテストの中で、最もレベルの高いコンテストであるという自負があります。(疑う人がいたら Competitive Programming Hall Of Fame を見てデータを見比べてください。現行コンテストにおいては疑う余地もないので。)
GPT5.5Proの性能は既に滅茶苦茶高いですし、GPT-5.6や、未公開の数理モデルなどが出てきた際にどうなるかは、正直に言って僕にもわかりません。まだ人類が勝てるとは思ってますが、AIはいつも予想を超えてくるので。怖くもあり、楽しみでもあります。
そもそも人間の1位を決める大会!AIきっかけで見て人間に惚れて帰ろう!
言うまでもないことですが、AtCoderは、人間同士が戦うプラットフォームであり、人間の頂点を決めるのがAtCoder World Tour Finalsです。AtCoder World Tour Finalsは、その人間の魅力を最も伝えたいと思っています。配信画面で選手の魅力を伝えるのはなかなか難しいのですが、「競技プログラミングをしている人ってかっこいい!」と思ってもらえる機会が増えればいいな、と思ってます。
もし競技プログラミングの観戦の予習をしたい場合は?
AtCoderでは、2026年5月より、企業対抗リーグを開催し始めました!
株式会社THIRD、アスプローバ株式会社、株式会社Preferred Networks、 株式会社ALGO ARTIS、ユニークビジョン株式会社が出場しています。
特に第一戦では、株式会社Preferred Networks、 株式会社ALGO ARTISの2社で出場した計4人が、AtCoder World Tour Finals 2026のHeuristic部門にも出場しています。興味がある方は、ぜひコンテスト前の予習に観戦してもらえると嬉しいです!
正直なかなか怖いところもありますが、毎年滅茶苦茶楽しみな大会です。サッカーのワールドカップもいいけど、競技プログラミングの世界大会も見よう!業務中の人は会社で見よう!(競技時間がどっちも長いので夕方までやってるよ!)
Heuristic部門:7/8 9:00~
Algorithm部門:7/9 11:00~