ロシアの燃料危機、ほぼ全土に広がる ウクライナのドローン攻撃が激しさ増すなか
運転手の不満
ロシア国民の順応性も試されている。CNNの分析によると、ロシア各地のガソリンスタンドは購入制限を課しており、給油に最適な場所を探せる燃料追跡サイトも登場している。給油を待つ車の列が長くなるにつれ、人々の間では緊張が高まっている。
SNSに投稿された動画では、クリミアに隣接するロシア南部の都市クラスノダールで車の後部に積んだ容器に給油する男性を2人の女性がルール違反だと非難している。燃料の買い占めを防ぐため、ロシアの複数の地域では19リットル程度の大型容器の使用は禁止されているのだ。
国民にどの程度不安が広がっているかをはかることは不可能だが、プーチン氏もこの状況を懸念しており、国営メディアのインタビューで攻撃の目的について「我々に不確実性を生み出すこと、あるいはさらにロシア社会を分断すること」だと警告するほどだった。
欧州政策分析センターの上級研究員、アレクサンダー・コリアンドル氏は燃料不足について二面性を持つと指摘する。「国民感情を直撃し、インフレにも打撃を与える」
モスクワで高まる不安
ロシアメディアは、給油所で最大18時間待つ人もいると報じている。インターネット上では、前に進まない車の横に飲み物やシーシャのパイプを置いたテーブルを広げる人々を描いたミームも登場している。
首都モスクワでさえ、ガソリンスタンドの外にまで乗用車やトラックが列をなす異様な光景が広がっている。給油できる保証もないまま、何時間も待つ運転手もいる。
モスクワでは、先月18日にウクライナが実施したドローン攻撃を受け、不安が高まっている。この攻撃は、ロシアが全面侵攻を開始して以降最大規模で、南東部カポトニャの製油所を狙った攻撃としては1週間足らずで二度目だった。迎撃は大規模な爆発を招き、燃料タンクの屋根が派手に吹き飛んだ。
ケプラーのリトリア氏は、この混乱は国内で需要が高まる時期の始まりに起きていると指摘する。この期間は通常、子どもたちが学校に戻る9月まで続く。