「How much!?(いくら!?)」
東京の新宿を歩いていると外国人の男が若い日本人女性にそう声をかけてくる。つまり、「いくらでカラダを売るんだ?」という意味だ。女性にその気があるはずもなく、ただ新宿の街を歩いているだけの通行人なのに、恥ずかしげもなく外国人の男が日本の女性にそう言い寄る。酷いものになると、手に1万円札を数枚持ってかざしてくる。まるで日本人女性を見ると、みんな娼婦のような扱いだ。
そこに憤りを覚えるのは私だけだろうか。まして、それがこの春に上京したばかりの私の娘であるのだから、許せるわけがない。
「1.5でどう?」
いったい、いつから日本はそんな扱いを受ける国になってしまったのだろうか。私がその話を聞いたのは、東京が梅雨に入った頃だった。
大学進学でこの4月から東京で暮らしはじめた娘が、実際に体験したことだ。
それも1度や2度のことではない。「How much!?」と言いながら、ずっとあとをつけ回す。40分くらいしつこく付きまとわれたこともあったという。
それも外国人ばかりでなく、地方から観光で上京したような日本人も少なくないそうだ。それでも、まだ日本人は控えめな方で、顔をのぞき込んで興味本位で声をかける外国人が多い。
彼らは路上に限らず、コンビニの中でも声をかける。
「違う?」
などと、売春目的をあらかじめ確認する声かけもあれば、
「どう? どう?」
と言い寄ってくる。酷いものになると、
「お姉さん、いくらから」「1.5でどう?」
などという輩までいる。「1.5」とは、1万5000円のことを意味するようだ。
他にも、日本語で「いくらですか?」「10万円でどうですか?」と、わざわざ手にした1万円札を見せつけてくる外国人もいたという。歌舞伎町界隈が多く、渋谷でも声をかけられたそうだ。