【深刻】地域医療の命綱に迫る危機 ドクターヘリが飛べない!“整備士不足”がもたらす実情
医師らを乗せて現場に駆け付け、速やかに治療を行う「ドクターヘリ」。地域医療の命綱として実績を上げてきた一方で、実は今、運休が相次ぎ問題になっています。“空飛ぶ救命救急室”に一体、何が起きているのか、実態と課題に迫ります。(読売テレビ 報道局:平田 博一)
■ドクターヘリの1日 いち早く救命の現場へ
ドクターヘリの朝は早い。午前7時半すぎに始まったのは機体の整備です。飛行中にトラブルが起きないよう、30分ほどかけて、機体をくまなく点検します。
兵庫県豊岡市にある公立豊岡病院です。兵庫・京都・鳥取の3府県に対応し、2025年度の出動回数は1160件と全国でもトップクラスです。
ドクターヘリは医師や看護師のほか、機長や整備士、そして、地上から指示を出す運航管理者らによって運用されています。機体を飛ばすことができるのは、午前8時半から原則、日が沈む前の午後5時半までです。
(職員)
「70代男性、骨盤骨折疑い」
病院から26キロほど離れた養父市内から出動要請。医師らがドクターヘリに駆け込み、現場に急ぎます。治療を開始するまでの時間をいかに短縮できるかが、患者のその後の容体に大きな影響を及ぼすからです。
車で40分ほどの距離ですが、ヘリは10分ほどで到着しました。
(救急隊員)
「76歳男性、きのうの17時ごろ階段一番上から下りようとしたときに滑って転倒。そのまま頭から下向きに墜落したものです」
(医師)
「頭打ってます?」
(救急隊員)
「頭は打っている感じですけど特に打撲痕等はなかったです」
(医師)
「お父さん分かります?」
(患者)
「うん」
(医師)
「分かる?」
(患者)
「うん」
頭を打っている上に、骨盤などを骨折している可能性があることが判明しました。急いで、ドクターヘリに患者を移します。
医師自らが現場に駆け付けるため、適切な治療を早く始められるのもドクターヘリの特徴です。要請から患者を病院に搬送するまでにかかった時間はわずか40分ほどです。病院に到着するとすぐにCTなどの精密検査を行い、状態を詳しく確認します。