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欧州

2026.07.02 07:00

ロシア、ドローン操縦士に女子大生を勧誘 「安全」うたうも実は危険

stock.adobe.com

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ドローン(無人機)戦で体力よりも技術的な適性がますます重視されるようになるなか、ロシアは急速に拡大させているドローン戦力向けに女子大学生の採用を進めている。

クレムリンは、ウクライナに対する全面戦争を始めて4年近くたった2025年11月、ロシア軍に無人システム軍を創設した。この新たな独立兵科は、ロシア軍がかねて進めてきた無人システムの利用拡大を制度化したものと言える。これはまた、「ルビコン」のような精鋭ドローン部隊の成功を反映したものでもある。ルビコンは同年これより前、ウクライナ軍が逆侵攻していたロシア西部クルスク州方面で、ドローンを駆使して前線部隊への兵站を妨害し、最終的にウクライナ側を撤退に追い込むことに貢献した

「ロシア軍は無人システム軍で勤務してもらうために、最も優秀で技術に通じた人材を誘致したがっています」。新アメリカ安全保障センター(CNAS)の非常勤シニアフェロー、サミュエル・ベンデットは筆者のインタビューでこう説明した。「こんにちのロシアには、求められるスキルを備えた女性が大勢います」

ウクライナ軍のドローン操縦士たちは、ロシア側によるこうした取り組みはすでに成果を出していると述べている。

ウクライナ無人システム軍第413独立無人システム連隊「レイド」に所属するドミトロ・ジュルクテンコは、ロシア軍のドローン部隊の「有効性が高まり続けているのは間違いありません」と筆者の取材で認めた。彼によれば、ロシア当局が一流の理工系大学で採用活動を強化している一方、ルビコンをはじめとする精鋭ドローン部隊は引き続きスキルのある志願者を引き寄せているという。

技術系人材の採用

ロシア当局は、ドローン操縦士は比較的安全な技術職という触れ込みで女子大学生を勧誘している。ロシア人の徴兵逃れを支援する人権プロジェクト「消え失せろ!」(イジーチェ・レーソム=文字どおりには「森へ行け」)の報告によると、ロシア国防省は大学やその他の高等教育機関少なくとも10校で女子学生を対象に採用活動を行ったという。

ブルームバーグ通信は5月、ロシアはドローン部隊向けにプログラマーやゲーマー、操縦士を確保すべく、休学制度や金銭的なインセンティブを提示して大学生を募集していると報じた。

次ページ > 「ドローン操縦士」として採用された学生が突撃部隊に配属される例も

翻訳・編集=江戸伸禎

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2026.06.25 11:00

ミラノデザインウィークで示した、 LEXUSがパイオニアであり続ける神髄

誰の真似もせず、新しいラグジュアリーの扉を開く。それはLEXUSが長きにわたって追求してきたこと。
大きな転換期を迎えたこのブランドのこれからを担うキーパーソンに、ミラノデザインウィークで話を聞いた。


昨年秋に開催されたジャパンモビリティショーにて、LEXUS(レクサス)は新しいモビリティ(Mobility=人やモノの「移動」を支える乗り物、技術、サービス全般をさす概念)の枠組みを陸・海・空へと広げていくことを発表した。その中心にあるのは「LEXUS LS Concept」。

“Luxury Sedan”を意味したLSをLS=Luxury Spaceへと再定義したショーファー・ドリブン(オーナーが後ろに乗り、専属の運転手が運転するクルマ)で、ワンボックスタイプのボディデザインだが、後輪に小径タイヤを4つ使って居住空間を大きく広げた。

その結果、2列目シートはとても広くて快適になった。もちろん3列目のシートからも、スムーズに乗り降りできる。そして車内はプライバシーを守りながら快適に移動できる“聖域”となるのだ。

さらに海を自由に移動できる双胴船の「LEXUS Catamaran Concept」や、渋滞に煩わされることなく素早く目的地へと移動する空のモビリティ「Joby」など、多彩なモビリティも発表。LEXUSではこれを「360度のモビリティ」と呼び、新しいモビリティで、新しいライフスタイルを創出するブランドへと進化していく。だがこれは意外なことではない。そもそもLEXUSは、1989年のブランド設立時から、独自の道を選んできたのだから。

「LEXUSの最も根本的な強みは、変な話ですが“歴史がない”こと。すなわち白い紙から始まったのです。レクサスが提供した価値とは、自動車そのものだけではなく、サービスや販売など、全部を組み込んでひとつの体験としたことにあります」と語るのは、トヨタ自動車のChief Branding Officerであるサイモン・ハンフリーズ。すでに大きなニュースとなっているが、トヨタ自動車はセンチュリーが独立ブランドとなり、最高級セグメントを担うことになった。

その結果、LEXUSはより自由になれる。それはある種の原点回帰でもある。

「そもそもLEXUSは、デザインやエンジニアリングに関しても、それまでに存在した思考をベースにせず、違うプライオリティを意識してきました。そのパイオニア精神こそが強みであり、それこそがユーザーから期待されている部分。特に今の時代は、ラグジュアリーという言葉が示す意味が、どんどん変化している。他者視点のステイタスシンボルや自己表現というよりも、時間をどう過ごすかなど“自分のため”という意識がより大事になっている。そしてそういった考えは、元々LEXUSが意識してきたことでもあるのです」

「LEXUS LS Concept」の制作においては、初期段階から豊田章男会長と意見交換を重ねたという。「コミュニケーションは一方通行ではなく、アイデアをぶつけ合うかたちで進みます。 会長はトリガーポイントを与えるのがうまいんです」(サイモン)
「LEXUS LS Concept」の制作においては、初期段階から豊田章男会長と意見交換を重ねたという。「コミュニケーションは一方通行ではなく、アイデアをぶつけ合うかたちで進みます。会長はトリガーポイントを与えるのがうまいんです」(サイモン)
広々とした後席空間。アームレストが収納式なので、乗り降りもしやすい。向かい合わせのレイアウトも可能。
広々とした後席空間。アームレストが収納式なので、乗り降りもしやすい。向かい合わせのレイアウトも可能。

LEXUSはこれまで以上にパイオニアとしての姿勢を強め、より柔軟にラグジュアリーを探求していく。そのブランドメッセージである「“DISCOVER”-誰の真似もしない-」には、既成概念にとらわれず、独自性を探求しようという姿勢が表れる。

「ラグジュアリーにありがちな上から目線の思想の押し付けではなく、ユーザー自身がライフスタイルをどう実現できるかを考える。LEXUSは彼らが期待していることを実現させるために、さまざまなパーツを用意し、組み合わせて提供する。それぞれの人がより自由な生活を享受するのです」

自動車のデザインや性能についてだけを語るのではなく、その包括的なシステムや考え方に対しても、パイオニアとして挑戦する。それがLEXUSなのだ。

会場の 入り口には、広い室内空間をもつ双胴船の「LEXUS Catamaran Concept」の模型や、レクサスの世界観を示す写真などを展示。
会場の入り口には、広い室内空間をもつ双胴船の「LEXUS Catamaran Concept」の模型や、レクサスの世界観を示す写真などを展示。

ではLEXUS LS Conceptは、ラグジュアリーカーのあり方をどう変えるのか?「ラグジュアリーの世界にはいくつものエチケットがありますよね。例えばタキシードやボウタイはその象徴ですし、そのルールを破ることはあまり歓迎されません。ワンボックスタイプの自動車を使用しないのも、ひとつのエチケットでした。しかし私は『LEXUS LS Concept』が“新しいエチケット”になることを期待している。

かつて俳優のレオナルド・ディカプリオが、アカデミー賞のレッドカーペットにプリウスに乗って登場して話題となりましたよね。これは自身の環境意識に対する表現であり、彼が人の真似をしない勇敢な人物という証明にもなった。行動や選択が新しい道をつくり、新しいトレンドをつくるのです」

時代を切り開くパイオニアとは、ライフスタイルであれ、ビジネスであれ、新しいことに挑戦することから始まる。誰もやらないことに挑戦するリスクは大きい。しかしそれこそが、LEXUSの役割である。

誰の真似もせず、新たな価値の創出に挑むLEXUS。「DISCOVER」という言葉で表現されるモビリティは、我々のライフスタイルに何をもたらすのか?そのヒントが、世界最大級のデザインイベント「ミラノデザインウィーク2026」で発表された。

LEXUSの展示が行われた「スーパースタジオ・ピュー」。
LEXUSの展示が行われた「スーパースタジオ・ピュー」。

LEXUSによるミラノデザインウィークの展示詳細
https://lexus.jp/magazine/artdesign/milan-design-week/

後編はこちら
インスタレーションが示した、LEXUSから始まるモビリティの未来

LEXUS
https://lexus.jp/


サイモン・ハンフリ-ズ◎トヨタ自動車 執行役員・デザイン領域長・Chief Branding Officer。1967年、イギリス生まれ。母国で工業デザインを学び、1994年にトヨタ自動車に入社。現在は、5ブランドのブランディングとデザイン全体をグローバルに統括する。

Promoted by LEXUS / text and edited by Tetsuo Shinoda / photographs by Yoshinori Eto

欧州

2026.07.03 17:30

ロ・ウクライナ両軍が滑空爆弾の使用を拡大 ロは1週間で1800発、再び戦局を左右する兵器に

ロシア空軍のSu-34戦闘爆撃機が誘導滑空爆弾を投下する様子。ロシア国防省が2016年6月8日、テレグラムに投稿した動画から

ロシア空軍のSu-34戦闘爆撃機が誘導滑空爆弾を投下する様子。ロシア国防省が2016年6月8日、テレグラムに投稿した動画から

ロシア軍とウクライナ軍は過去1カ月、いずれも戦術滑空爆弾の使用を拡大しており、双方で火力投射のあり方が変わりつつあることがうかがえる。この変化の背景には、ドローン(無人機)の広範な使用により、伝統的に集中火力を担ってきた火砲の運用が制約されるようになったという戦場の現実がある。

両軍とも作戦ドクトリンの中核的な要素として集中火力を頼みにしているため、火砲の制約が強まると代替手段として滑空爆弾の魅力が増した。こうした傾向が続けば、滑空爆弾は双方でますます大きな役割を担い、ロシア・ウクライナ戦争の次の局面を形づくっていくと予想される。

火砲に代わる滑空爆弾

ロシア軍とウクライナ軍はいずれも火力中心ドクトリンを採用しており、そこでは歴史的に火砲をはじめとする間接照準火力が敵戦力の主要な撃破手段とされてきた。歩兵は支援的な役割を与えられることが多く、大規模な砲撃によって掃討された地域を確保し、砲兵部隊が前進できるようにする。このドクトリン自体はこの戦争を通じても根本的には変わっていないものの、火力投射を火砲に依存した状態を続けることはどちらの側も難しくなってきている。

英国際戦略研究所(IISS)の軍事データベース「ミリタリー・バランス」によると、2022年2月の全面戦争開始時点で、ロシア軍は榴弾砲を2433門、ウクライナ軍は1176門保有していた。オランダのOSINT(オープンソース・インテリジェンス)サイト「Oryx(オリックス)」は、これまでにロシア軍の火砲類1716門、ウクライナ軍の火砲類1011門が撃破されたことを視覚的に確認している。両軍は外国からの供与や国内での開発・生産、旧式装備の修復によって大量の火砲を確保してきたとはいえ、これらの損失は甚大である。しかもオリックスの数字は確認されたものだけであり、実際の損失はもっと多いとみられる。

火砲の甚大な損失の要因になっているのがドローンの大量かつ広範な使用である。ドローンは敵の榴弾砲を捜索して戦場を哨戒しており、榴弾砲が発砲すれば即座に位置が特定される。ドローンは砲弾補給車両も探し出して攻撃し、榴弾砲を弾切れに陥らせている。

次ページ > 火砲に代わる重火力投射兵器として存在感を増す滑空爆弾

翻訳・編集=江戸伸禎

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