※今作は『小さな命のサプライズ』の続編です!
Side jytr
あなたの下の名前の掠れた声で名前を呼ばれてはっと目が覚めた
部屋はまだ真っ暗 時計には午前2時って表示されてる
隣で寝てるあなたの下の名前を見ると、苦しそうに息を吐いていた
―一瞬、時間が止まった気がした。
頭が真っ白になって、その言葉を理解するのに数秒かかった
汗をびっしょりかいて顔をしかめながらうなずくあなたの下の名前を
見て、俺の眠気は完全に吹っ飛んだ
また陣痛が来たのかあなたの下の名前はシーツを強く握った
その姿を見た瞬間胸がきつく締めつけられる
急いで準備して車に乗り込む
深夜というのもあって、街は見たことないくらい静か
でも俺の心臓はずっとうるさい
いや、絶対大丈夫じゃない。
分かってる、あなたの下の名前が絶対弱音を吐かない人だって
でもあなたの下の名前が堪えてる姿を見ると、自分の無力さに悔しくなる
信号待ちの間、俺はあなたの下の名前の手をそっと握った
あなたの下の名前は少しだけ目を細めてそう言った
病院に着くと、速攻で分娩室へ案内された
ゆったりとした病院服に着替えたあなたの下の名前は分娩台の上で苦しそうに息を吐いてる
やっとあなたの下の名前が笑ってくれた
それだけで俺の心は少し温かくなる
俺は少し震えたあなたの下の名前の手をしっかりと握りしめた
あなたの下の名前が全力で力を込めてる
俺の手を見たことないくらい強い力で握って歯を食いしばってるその姿は今まで見たことなかった
苦しそうだけど必死に、俺たちの子供を産もうとしてる。
そんなあなたの下の名前を見てたら、目が熱くなった
あなたの下の名前が最後の力を振り絞る
俺も隣で必死に声をかけた
そして、次の瞬間—
おぎゃあ―――っ!!!
あなたの下の名前の足元の方から小さな泣き声がした
助産師さんがその小さな体を抱き上げ、俺たちの方に来て
くださった
助産師さんのその言葉で、ずっと耐えてた涙が溢れた
あなたの下の名前は赤ちゃんを見つめながら優しく微笑んでる
そんな彼女の目にも、大粒の涙が光ってた
👶「んぅ…」
俺はあなたの下の名前とその子のおでこにそっとキスをした
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。