光秀の家臣、藤田伝五の子孫が守山に 寺で調べて判明
戦国武将明智光秀の家臣の一人、藤田伝五の子孫とみられる男性が、滋賀県守山市に在住している。藤田泰夫さん(73)。ふと自分の先祖を調べようと菩提(ぼだい)寺で調べてもらったところ、「伝五」の名が確認された。前半生が詳しく分からなかった武将が守山にゆかりのある人物だったことが判明し、地元の観光物産協会が泰夫さんらの講演会を企画した。
伝五は通称で、名は「行政(ゆきまさ)」。NHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」では、「伝吾」として俳優の徳重聡さんが演じている。下級武士として、武士と庶民の世界をつなぐ重要な人物として描かれている。本能寺の変で光秀が謀反を相談した「明智五宿老(ごしゅくろう)」の一人とされ、光秀が豊臣秀吉に敗れた山崎の戦いで負傷し、自刃した。
泰夫さんの先祖の墓は天台真盛宗観音寺(水保町)にある。観音寺は、光秀の菩提寺(ぼだいじ)である西教寺(大津市坂本5丁目)の末寺。伝五のおい、藤田彦左衛門尉貞勝(のじょうさだかつ)が1569(永禄12)年に寄進した絹本着色仏涅槃図(けんぽんちゃくしょくぶつねはんず)があり、市の文化財に指定されている。
墓は35基にも上ることから、泰夫さんは2016年、寺に保存されている没年月日や戒名が記された古文書の調査を篠原啓人住職(47)に依頼した。篠原住職は、古文書や永代供養をしている位牌(いはい)の戒名などを調べ始めた。その過程で、藤田家に伝わる家系図も確認したところ、双方に「伝五」の名を発見した。
篠原住職も伝五が檀家(だんか)だったことを今回の調査で初めて知った。「貞勝が伝五のおいであることも今回の調査で分かった。折しも大河ドラマで取り上げられ、歴史の闇に葬り去られていた伝五に光が当たり、心から感謝したい。地域に偉人がいたことを誇りに思う」と感激する。
泰夫さんは「歴史に疎く、知っていたのは光秀ぐらい。大河ドラマが始まり、インターネットなどで検索するうちに、これは大変やなと思った。謀反を起こした人物の部下だが、調べを続けたい」と喜ぶ。
篠原住職の提案で檀家らによる顕彰実行委員会が18年7月に発足し、委員長に泰夫さんが就任した。
講演会「藤田伝五に想(おも)いを馳(は)せる」は、29日午前9時半~午後1時に守山市民ホール(三宅町)である。第1部は、泰夫さんらの座談会「藤田伝五ゆかりの地 守山」。第2部の劇団公演の後、第3部で作家の今村翔吾さんの特別講演「今こそ歴史から学ぶこと」がある。
無料。定員130人。27日午後4時までに要予約。問い合わせは守山市観光物産協会(077・582・1266)へ。
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