1万坪で350万円
気になる1万坪の山の販売価格は、350万円。地元不動産会社に現地を案内してもらい、芳賀さんは購入を即決した。
「『1万坪の山あります』って人に話したら面白いかなと思って、あまり深く考えないで買いました。以前の所有者は神奈川県内の80代の実業家の方。バブルのときにこのあたりでゴルフ場建設の話があり、投資目的で購入したらしいのですが、ずっと手つかずのまま放置していたそうです。契約のときに山の近くでその実業家と会いましたが、『30年ぶりに来た』と言っていました(笑)」
コロナ禍に始まったアウトドアブームにともない、"山を買う"決断をする人が急増している。ネット上には山林販売の専門サイトまで現れ、千葉県や奈良県といった都市部から近い人気エリアの不動産会社には問い合わせが殺到。コロナ禍以前と比べ、年間の問い合わせ件数が10倍以上になったケースもあるという。
国内で山を買う場合は、「専門サイト」「不動産会社」「森林組合」という3つの方法がある。「専門サイト」は全国の物件を見られるのが特徴で、地元の不動産会社や森林組合では一般販売されていない"掘り出し物"が見つかる可能性もある。
山の価格を決めるのは、「立木」と「地価」だ。「立木」とは生育している樹木のことで、樹齢を重ねた杉や檜などの高級材が群生していると値段があがり、ただの雑木林はほぼ値が付かない。
「地価」は、人口密集地からの距離や道路に隣接しているかどうか、山のなかに平坦な土地の面積がどれくらいあるかなどが基準だ。山全体ではなく、一区画が売りに出されるケースもあるという。
山の坪単価は数十円~1万円で変動するが、6000坪で150万円前後が平均的。固定資産税は年間で1万円前後がほとんどだ。