日本代表の激闘から一転、アジアサッカー界に「現実」が突きつけられた。英紙「ガーディアン」(電子版)が6月30日付(現地時間)で、W杯北中米3カ国大会におけるアジア勢の戦いぶりをバッサリと切り捨てる記事を掲載した。
タイトルは「日本は模範 しかしアジアにとっては惨憺(さんたん)たるW杯」。世界を驚かせた森保ジャパンへの絶賛の裏で、他のアジア代表へ向けられたのは容赦のない「不合格通知」だった。
記事は、決勝トーナメント1回戦でブラジルを相手に1-2で惜敗した日本の戦いぶりから始まる。前半、サッカー王国を圧倒した日本のエネルギーと技術、気迫を「新時代の幕開け」と最大級に評価。しかし、後半に力尽きた背景として「もしアジア全体のレベルが高ければ、日本も日常的にタフな試合を経験でき、ブラジルを最後までねじ伏せる耐性がついていただろう」と分析した。
つまり、日本の敗因は「アジアの環境が生ぬるいからだ」という冷徹な主張だ。長期的なビジョンで成長を続ける「日本モデル」をアジア唯一の成功例と称える一方で、他国がその背中を全く追えていない現状を厳しく指摘している。
今大会から出場枠が「48」に拡大され、アジア(AFC)からは史上最多の9カ国が参戦。最も勝ち上がりやすい大会形式のはずが、蓋を開けてみれば日本とオーストラリアを除く7カ国が1次リーグで敗退した。
記事では、10チーム中9チームが1次リーグを突破したアフリカ勢の躍進と比較し、アジアの「質の低さ」を徹底糾弾。特に、莫大な投資を続けるサウジアラビアや、国内で「韓国サッカーは死んだ」と絶望が広がる韓国に対しては「ヨーロッパの中堅レベルにすら達していない」と手厳しい。
「興奮が冷め、現実に向き合う時が来た」と記事は締めくくられる。来年2027年1月には、早くもサウジアラビアでアジアカップが開幕する。アジアが停滞するなか、記事は「他国は一度深く息を吸い込み、日本のビジョンを追いかけるべきだ。さもなければ、W杯の舞台で日本のように世界と渡り合うことは二度とできない」と手厳しい提言を投げかけた。
日本へのリスペクトと、アジアサッカー界への強烈な警告。欧州メディアが見た「アジアの現在地」は、あまりにも冷酷だった。